好き95 ページ31
私が小さく頭を下げて挨拶すると
「焦凍のお友達？嬉しいわ。さぁ、座って！」
きらびやかな笑顔を見せられて
『はい。失礼します』
私も自然と笑顔になった
「Aちゃんって言うのね。ごめんなさいね、こんなところで」
『いえ、お気になさらず』
見れば見るほど美しい人だ
柔らかい笑顔に、透き通った声
こんな人が轟くんに熱湯を……？
「……秘覚をお母さんに会わせたくて」
「……もしかして、彼女？」
轟くんのお母さんが平然とした様子で私たちに言った……っていうか
は!!!?
轟くんと私が!!!!!???
ないないないないないないない!!!!
『ち、違います！』
「違うの……？残念」
しゅんとした表情は、この間の轟くんとよく似ていて
家族なんだなぁ、なんて思ったり
「秘覚はクラスメイト。多分一番仲がいいと思う」
『………』
さらっと言ってのける轟くんに驚いた
“仲がいい”……しかも“一番”
「そうなの……焦凍と仲良くしてくれてありがとうね」
目を細め、微笑む彼女に、私は自分の母親を思い出した
『あっ……いえ、そんな……私こそ、轟くんには助けて貰ってばかりで……』
慌てて言葉を返した
目も合わせられずに、俯き気味に……
そんな私を轟くんのお母さんは優しく見つめていた
「……何か飲み物買ってくる」
部屋から出ようとした轟くんに、
『わ、私がいくよ……！』
と、声をかけたけど
「大丈夫だ。俺が行く」
そそくさと出ていってしまった
『………』
轟くんが出ていったドアを見つめる
「……やっぱり気まずいよね」
ごめんね、と謝られて私は大丈夫ですと答え、ただ……と続けた
『………少し、緊張してます』
「Aちゃんは、焦凍から事情聞いたの？」
虚ろな瞳に映る病室と、自分の姿
どうにも、他人のものとは思えず、目が離せなくなった
『はい……私も同じような事情があるので』
「……そう。焦凍も、Aちゃんも……ずっと頑張ってきたのね」
自分は何も出来なかった、とでも言うかのように
哀しい表情を見せた
そんな轟くんのお母さんに
『でも、きっと轟くんはもう……大丈夫だと思います』
気づけばそう、言ってしまっていた
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星無優凍(プロフ) - 廻さん» もう少しで冬休みなので次のシリーズに入りそうです！要チェックです！((( (2018年12月19日 18時) (
レス) id: 2dc8ad8af7 (このIDを非表示/違反報告)
廻 - 更新ありがとうございます(^ω^)話がどんどん...( °_° ) これからも楽しみにしてます(＾▽＾) (2018年12月19日 4時) (レス) id: d156b22606 (このIDを非表示/違反報告)
星無優凍(プロフ) - 廻さん» ありがとうございます！体調に気をつけながらできる限り早く更新できるよう頑張ります！ (2018年12月9日 14時) (レス) id: 2dc8ad8af7 (このIDを非表示/違反報告)
廻 - 受験生は大変なんですね(； ･`д･´)更新いつでも待っておりますので、身体だけは壊さないようにして下さい！ (2018年12月9日 11時) (レス) id: d156b22606 (このIDを非表示/違反報告)
星無優凍(プロフ) - 廻さん» 申し訳ありません……受験もそろそろ追い込み作業に入り、忙しくて月一更新すら出来ておりませんでした……時間があるうちに少しずつでも更新して行こうと思っています。何卒、これからもよろしくお願いします！ (2018年12月8日 17時) (レス) id: 2dc8ad8af7 (このIDを非表示/違反報告)
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