好き16 ページ18
すぐ近くの部屋に移った
さっきの応接間もそうだったけど、殺風景な部屋だ
私の前に座る“若”
「……何から話そうか」
真っ直ぐな眼差しを向けられるが
彼のわざとらしい言い方に、私は
少し腹が立った
『……まずは、名乗って下さいよ“若”』
「………」
それでも依然答えてくれない
私の情報は全て知っているような雰囲気
もし、体育祭で情報が割れていたとしても
“個性”と名前だけ
『……約束ですよね』
急かすが“若”は黙ったまま
どうすれば……
こういうの苦手なんだけど……
と、考えていると
遂に口を開いた
「“オーバーホール”だ」
聞きなれない単語に、思わず首を傾げる
『……オーバー……ホール??』
口に出してみると、“若”が小さく頷き、
右の掌を広げた
「俺の“個性”そして……敵名」
『………は？』
“敵名”
その一言が私の瞳を大きく揺らした
ぶつけようも無い言葉
混乱に呑まれ、思考が纏まらない
ただひとつ
「………」
“若”の目は嘘をついていない
『ちょっと待って……どう言うこと……？』
手と声が震える
じわりと額に汗が滲んで行くのがわかった
「俺たちは“死穢八斎會”という組……
ヤクザってやつだ」
『………』
どうして、そんな人に目を
つけられちゃったんだろう
来ちゃ行けなかった？
「その死穢八斎會の若頭が
オーバーホールというわけです」
知らない方がよかった？
『私はヒーローを目指してて……
雄英に入って……なのにっ』
ヒーローを目指さない方がよかった？
「全部知ってる」
『………』
体育祭だけじゃなく、
「調べた」
本気で私のデータを……
「気を悪くしないでくだせぇ。
あなたを利用しようとは思ってないですから」
全部知った上で言ってる？
私はヒーロー志望でも……それでもいいって？
『……どうして……私を……』
「俺はただ、お前と一緒にいたいと思っただけだ。
それとも……嫌か？」
違うんだ
『…………ない』
「?」
誰からも必要とされてない私を
この人は必要としてくれてる
じゃあ、断りたくない。
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星無優凍(プロフ) - にゃんこＭさん» 本当ですか！！？？めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます。これからも頑張ります！ (2019年12月9日 19時) (
レス) id: 4137a2b23b (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこＭ - オーバーホールかっこいい！！このお話好きです。頑張ってください (2019年12月9日 17時) (レス) id: 5f9b6ccd05 (このIDを非表示/違反報告)
星無優凍(プロフ) - ちつかさん» ありがとうございます!たいへん嬉しいです！ (2018年12月17日 18時) (レス) id: 2dc8ad8af7 (このIDを非表示/違反報告)
ちつか - いいですね~ (2018年12月16日 18時) (レス) id: c864c21ee8 (このIDを非表示/違反報告)
星無優凍(プロフ) - まっちゃオレさん» なんですかとつくぐらい喜んで頂けて嬉しいです！オーバーホール格好よくできてますか！よかったです！更新なるべく毎日頑張るようにしてますが、難しい時もあるので、そこはご了承下さいませ。頑張りますね！ (2018年2月7日 19時) (レス) id: 2dc8ad8af7 (このIDを非表示/違反報告)
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