小悪魔☆ハニーvol.38《T.MASUDA》 (ページ38)

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ﾊﾞｯｸから出てしまったものを1つずつしまい込んでいると小さな箱が落ちているのに気がついた。

拾い上げると、ｵﾚがｺﾝﾋﾞﾆで買った絆創膏の箱。

…うちに置いておいても使わないし。
そもそもよく転ぶのはAなんだから
Aが持ってればいい。

．

ｵﾚは何気なくｸﾏのﾎﾟ-ﾁを手にした。

…??

両手に乗せる位の大きさで、ｶﾜｲｲﾃﾞｻﾞｲﾝのﾎﾟ-ﾁ。

中身なんか軽いものしか入ってないはずなのにいつもより重いような気がする

．

まぁいいや。
絆創膏を入れようとﾎﾟ-ﾁを開けて目を疑った。

ﾊﾝﾄﾞｸﾘ-ﾑ...ﾘｯﾌﾟｸﾘ-ﾑ。
変なｷｬﾗｸﾀ-の絆創膏と…

…現金。

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何枚か重なっていて。
半分に折れ曲がってしまわれていた。

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数えてみると…10万円。

…。

このお金は一体なんだ？

今日のﾊﾞｲﾄ代にしては多すぎるだろ…

ふと頭をよぎった言葉。

｢残念…。悪かったな、先にｵﾚが買っちゃった」…。

…100万じゃねー。

10万。

．

ふざけんなよ。
Aを10万で買うってどーゆー事だよ。

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ｲﾗついた。
10万を握りしめる手が震えてくる。

ここでAを問い詰めるのは簡単だ。
10万叩きつけて叱ればいい。

いつ貰ったものなのか
何のための10万なのか…ｵﾚには分からなくて。

でも多分。
これは松本さんがAに渡したお金だってことはなんとなく理解出来た

．

ﾎｽﾄがｶﾗﾀﾞで稼いだ金。

そんな汚ぇ金なんかいらねーよ。

．

ｵﾚは握りしめた10万を別の封筒に入れて

Aのﾎﾟ-ﾁには、ｵﾚの財布から取り出した
10万を入れておいた。

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明日…Aを家に送り届けたら
その足で松本さんに返しに行こ。

こんな大金をAに持たせるべきじゃない

それは松本さんにお金を返したあと
Aに説明しようって思ってた。

結局この日…雨が降ってしまい、Aが行きたがっていた動物園には行くことが出来なくて。

おうちでのんびりまったり過ごす休日になってしまった。

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