最愛2

・ ページ37

海人side



それから少しした日





朝起きてすぐ、髪を手櫛でとかしながらリビングへ行く。




いつもなら早起きの廉と美味しい朝ごはんを作ってくれる岸くんがいるけど、今日は珍しく俺が一番目だった。






そんな今日の朝、つい目がいったのはカレンダー。


















海「もう、、5月なんだ」








余命半年と言われてからの1ヶ月間は、今までの1ヶ月間とは比べ物にならないほどのスピードで駆け抜けて行った。




遡ると色んな思い出が浮かんでくるけど、


その思い出の楽しさに負けないくらい、時間が経つのが嫌になる。


























最近よく考えちゃうんだ




紫耀がいなくなった世界のこと。










紫耀がいない、この家の空間とか



紫耀がいない、それが当たり前になったKing&Princeのこととか





赤の無い、5色に輝くライブとか











そんなことを考えちゃう自分が嫌になる。














勝手に考えたくせに、





勝手に不安になって



寂しくなって





泣きそうになって

















どんどん辛くなって_________





















もうずっと負の連鎖っていうか



キリないっていうか






























海「ｸﾞｽｯ、あーもう、だめだってば、っ、、」
































廉「ほんま、手のかかるやつやなぁ笑」




海「えっ、」












声がした方を振り向くと、リビングの入口に廉が立っていた。

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す