交際を前提に友達になりました【桃】

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『A』

「どうした？」

『めっちゃ眠い』

「おやすみ」

『違うじゃん！
まだ寝ちゃダメって可愛く言って！』

「…さとちゃん、めんどくさいこと言わないで」

『…それはごめん
自分で言ったけど、言われてもめんどくさいだけだわ』

「それな
おやすみって返してくる人の方が楽でいいでしょ」

『確かにな…
でも、たまにはヤダって言っていいんだぞ？』

「さとちゃん、それは違うわ
この場合はおやすみって言ったらさとちゃんが
《まだ寝たくない…寝ないもん》って可愛く言わなきゃダメだよ」

『なるほど
Aは男心がわかってんな』

「よく男っぽい性格って言われる」

『確かにAの思考は男っぽいよな』

「なんでかなぁ…」

『実は男なんじゃね？』

「恋愛対象は男だよ？
女の子は鑑賞対象？」

『大丈夫か、それ
犯罪臭…』

「いや、可愛い子って目の保養じゃん？」

『アイドルとか？』

「んー…あんまり興味無いかな
なんかさ、アイドルとかって可愛いのわかってて、より自分を可愛く見せるのが仕事じゃん
そうじゃなくて、自信ないけど頑張ってかわいくなりたい…って子が好き」

『…思ったより熱く語られて困惑するわ』

「えー…さとちゃんならわかってくれるでしょ？」

『分かるけども！
Aはやっぱり男なんだと思うわ』

「男だったみたい」

『Aと話してて楽しいのはそういうところもあるのかもな』

「それは良かった」

『これで会ったら、ゴリゴリの女の子っぽい服装だったら面白い』

「初めて会う日はそういう服装にしようかな」

『持ってんの？』

「持ってないねー
買わなきゃ」

『買わなくていいわ
求めてない』

「求めてよ笑」

『普段のAに会いたい』

「ジーパンTシャツかな？」

『おれ、お前の推しぞ？』

「さとみくんが推しであって、さとちゃんでは無い」

『ソーデシタネ』

「棒読み！」

『そこ区別できんのすげーわ』

「区別しないと冷静に話せない」

『なるほどな』

「さとちゃん、眠いんじゃないの？」

『眠い
今、ベッド入った』

「寝落ちする気かな？」

『それもいい』

「私はやだ」

『なんでだよ』

「寝落ちされると電話切るタイミングが難しいんだよ」

『そうか
じゃあ、そろそろ切るかな』

「ん、そうしよ」

『おやすみ』

「おやすみー」


私はディスコを落ちて、寝る準備をする

とは言ってもまだ11時だから寝ないけど…笑

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