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東京から戻って、就職が決まったことを親に報告した


「そう…東京に行くのね」

「うん
株式会社STPRってところで働く」

「推しに会いたいだけの不純な動機ね」

「サポートしたいと思ってたんだよ
それに、今の私の仕事が役立てられるから」

「遊んでるだけのくせに…」


なんで、少し寂しそうな顔をするのだろうか


「遊んでないよ
誕生日前には、家を出るから」

「急ね…
お姉ちゃんも家を出るらしいし…この家も寂しくなるわね」


少し遠くを見るようにそう言った母さんはやっぱり寂しそうな顔をしていた


多分、私は愛されてて、その愛がちょっと過剰になったんだろうなって思う

思いながらもそれを受け入れられなかったのだ

ただそれだけの事…


「はぁ…2人が出ていったらお父さんと2人かぁ…」

「喧嘩、しないでよ?」

「大丈夫よ
お父さん優しいから」


事なかれ主義の父さんは全てを受け入れ、受け流す

だから母さんとも上手くやれているのだろう


「旅行でも行こうかしらね」

「父さんが退職したらでしょ?」

「…もう数年は無理かもね」

「あ、Aおかえり〜」

「ただいまぁ
姉ちゃんもお仕事お疲れ様
おかえり!」

「ただいま!
で、就職はどうだったの?」

「うん、働かせてもらうことになったよ」


だから、安心して結婚してね


「おめでとう!」

「えへへ、ありがとう!」

「今度、就職祝いにみんなでご飯食べに行きましょうね」

「何食べに行く?」

「Aが決めていいわよ」

「えー、何にしようかなぁ…」


久しぶりにみんなで笑いあって話してる気がする

母さんは苦手だけど、こういう時間は好きなんだよなぁ…


夕食の準備を再開した母さんをリビングに残して、私と姉ちゃんは部屋に荷物を置きに移動した


「で、本当に就職するの?」

「んー…まぁ、契約はしてきたよ」

「どういう意味?」

「サポートサイドじゃなくて、サポートされる側ってこと」

「は?」

「今まで年2回の活動だったYouTuberライラを本格的に歌い手にすることになった」

「それはまた思い切った決断を…」


私はなーくん達と話した内容を姉ちゃんに話した


「本当だ…」

「私もこんなことになってると思わなくてびっくりした」

「まぁ、姉の贔屓目抜きにしてもあんたは美人だからね」

「ないないw」

「なかったらこんなに写真撮られてないのよ?」

「(・·・)?」

「ハァ…
まぁ、応援してるから頑張りなさいよ」

「うん!」

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心葉(プロフ) - きらさん» ありがとうございます! 続編ですが、書いては消してを続けてるためもう少し待ってもらえると嬉しいです。 必ず鍵なしで公開します! (2021年9月12日 12時) (レス) id: 928472755c (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - 心葉さんの作品とても好きで読んでいます。このお話の続編に鍵がついてるんですが依存の方みたくできたらまとめてという形でしょうか? (2021年9月12日 8時) (レス) id: b3386af755 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ(プロフ) - あ、好きです。更新頑張って下さい!! (2021年6月1日 22時) (レス) id: f747d75688 (このIDを非表示/違反報告)
華夜@不登校 - 更新頑張ってください! (2021年5月23日 14時) (レス) id: aed8331ae4 (このIDを非表示/違反報告)
不登校女子☆ - すっごい面白いです!!続き楽しみにしてます!!これからも、頑張ってください!!! (2021年2月28日 20時) (レス) id: 28a98c1001 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:心葉 | 作成日時:2021年1月24日 1時

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