依存相手に選ばれました.6【紫】

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昼前は逃げてしまったけど、午後からは勇気をだして事務所に入ることにした

おやつにカップケーキを作ってきた

何も考えたくなくて、無心で作ったら少し作りすぎてしまった


「お疲れ様です…」

ス「あ、Aさん！」

ス「お疲れ様です」


みんなに挨拶して、無視する訳にも行かずなーくんの元へ行く


「…お疲れ様」

紫「ぁ…えっと…シューズ、ありがとう
助かった」

「なら良かった」

紫「あと…お弁当もありがとう
…美味しかった」


居心地悪そう…

目線もこっちに向けず、そう言ってくるなーくんに喧嘩中だけど寂しさが込み上げてくる


「…今日はもう帰る
お弁当だけ預かるね…
今日は帰れないんだっけ？」

紫「…うん」

「…ちゃんと…うんん、じゃあね」


ちゃんと休んでね

そんな言葉、掛けられる訳もなく


頑張ってね

なんて言葉、私が言いたくなくて


素っ気ない言葉でその場を離れることにした


が、帰ろうとしたのに捕まってしまった


赤「お話しよ？」

桃「なーくんも」

紫「…」


2人して会議室に連行されて、中に入るとメンバー全員が集合していた

練習からまだ誰も帰ってなかったのか…


橙「喧嘩してるんやって？」

「…夫婦の喧嘩に口出ししない方がいいですよ？」

赤「まぁまぁ、そう言わずにね」

桃「なーくん側からは話聞いてるけど、Aちゃんからも話聞きたいかな」

「…私はただ休んで欲しかっただけです」

紫「俺だってAにちゃんと寝て欲しいだけだよ」

青「それでなんで喧嘩になっちゃうかなぁ…」

黄「2人とも意地はりすぎなんですよ」

桃「まぁ、俺としてはなーくんがやりすぎちゃうのは知ってるけど、好きでやってる仕事だから少し大目に見て欲しい部分もあるかな」

橙「そうやね
特に今は頑張る時やし…」

赤「そうそう、俺らが頑張った分だけみんなが喜んでくれるからね」

紫「ぁ…」


なーくんを擁護するような発言に同意するメンバーになーくんがオロオロし始めた


「…皆さんの意見はよく分かりました」

青「:(´◦ㅂ◦`):」

赤「Aちゃん…？」

「皆さんは、大事な人が1日2時間机に突っ伏すだけの生活を10日以上続けてても、それが仕事だとしても好きなことなら放っとくってことですね」

桃「10日！？」

「…今が頑張るときだなんて私だってわかってます
でも、『みんなのために』って言ってる以上、体を壊して倒れたりしたらその『みんな』が悲しむんですよ」

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