検索窓
今日:32 hit、昨日:4 hit、合計:179,139 hit

262.短編2 ページ12

なーくんがお休みの日の昼過ぎ

私たちはソファーで本を読んでいた

ソファーにしっかり座って本を読むなーくんは、本当に絵になる

お行儀悪く、ソファーの上で体育座りしてる自分が子供のように感じる

でも、なーくんがそれに突っ込んでくることはないのでそれに甘えてしまう


最近、忙しかったからのんびりしようってなって、各々本を読み始めた

お互いの趣味の時間を作るようにしてる

私は本を読んだり、手芸なんかをやってる

なーくんも本を読んだりしてるけど、たまに勉強もしてる

…趣味の時間に勉強するなんて、努力家だよね…


外から入ってくる光だけの部屋には暖かい空気が流れている

紙をめくる音と、たまになーくんの小さな笑い声が耳に届く

触れてる肩が暖かくて落ち着く


いつもよりもゆっくりとした時間が流れてる気がする

話をしてない2人の空間は、どこか心地いい


不意に、なーくんがこっちに倒れてきた

甘えたくなったかな?

なんて思って隣を見ると、本を開いたまま目を閉じている


珍しいなぁ…

本を読みながら寝ちゃうなんて、ほとんどない

最近、忙しかったからかな?


なーくんの膝の上で閉じそうになってる本に栞を挟んで私は足をソファーから下ろした

なーくんの体をゆっくり倒して膝枕の姿勢に変えた

まだ完全に寝てないなーくんが、チラッとこっちを見たけど嬉しそうに笑って、また目を瞑った


さらさらしたなーくんの髪を梳くように撫でると、気持ちよさそうな顔をしてくれる

どれくらいそうしていたか、なーくんから規則正しい寝息が聞こえ始めたので私は読書を再開した


さらに時間が経って、空が赤くなってきた

さすがに読書するには暗すぎる


外から入ってくる光はさっきよりも優しくて、どこか懐かしさを感じる部屋の温もり

その中で眠るなーくん


きっと今、この瞬間を切り取ったらいい写真が撮れるんだろうなぁ…なんて思ってしまう

あぁ、だけどこの瞬間は誰にも共有したくない


私は再びなーくんの髪をそっと撫でる

仕事してる時よりも穏やかな顔で

普段よりも幼い顔で眠るなーくんに胸が温かくなる


メンバーですら酔ってないと触れられたら起きちゃうなーくんに私だけが見ることの許された不防備な姿

私だけの幸せな空間


幸せだと胸を張って言える日が来るなんて、半年前の私は想像してなかった


ね、なーくん

私はなーくんに出会えて本当に幸せなんだよ?



これはまだ好きだと自覚してない頃のお話…

263.短編3→←261.ちょっと短編集



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (189 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
729人がお気に入り
設定タグ:すとぷり , ななもり。
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

大河 - 依存相手に選ばれました。 に依存しているのは私だけでしょうか、ww何回も繰り返し読んでいますww7回目ぐらいかなwwいつかまたづつきをおねがいします! (2022年5月3日 11時) (レス) @page34 id: c288b38476 (このIDを非表示/違反報告)
にら子(プロフ) - 心葉さん» 更新とパスワードの解除ありがとうございます!!遅い時間までお疲れ様です(ー ー;) (2021年9月12日 4時) (レス) id: 89e2465523 (このIDを非表示/違反報告)
心葉(プロフ) - パスワードの解除させて頂きました! Part.7もよろしくお願い致します! (2021年9月12日 2時) (レス) id: 928472755c (このIDを非表示/違反報告)
笹音 - 教えてくださってありがとうございます!ゆっくりでいいので更新無理しない程度に頑張ってください!! (2021年9月11日 12時) (レス) id: fd3b900466 (このIDを非表示/違反報告)
にら子(プロフ) - 教えてくださってありがとうございます!毎回楽しみです!頑張ってください!! (2021年9月11日 10時) (レス) id: 89e2465523 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:心葉 | 作成日時:2021年6月16日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。