依存相手に選ばれました.3【紫】

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紫side

「…本当に？」

女1「そうそう！
大丈夫、人の男に興味ないから！」

「…私からなーくん取らない？」

女2「取らない取らない！！」

女1「安心して？」

「良かったぁ」


ニコってしたAを見て、女性が俺に向かって


女1「奥さん可愛すぎる」


って言ってきた


紫「でしょぉ？」


Aが可愛いのなんて当たり前だけど、他の人に言われるのが嬉しくて俺まで笑顔になる

ちょっと優越感

こんな可愛い子は俺の奥さんなんだぞ！


女2「あー…ダメだわ
この2人を引き離すなんて私には出来ないわ」

女1「同意
他、行こっか」

女2「そうだね」

女1「じゃーね」

「あ、待って！」


立ち去ろうとした2人をAが引き止めた


女1「なぁに？」

「これ、足怪我してるでしょ？」


そう言ってAが渡したのは2枚の絆創膏


女1「怪我？」

「そっちのお姉さん
靴擦れしちゃってるんじゃない？」

女2「え、よくわかったね」

「うん
足、気にしてるみたいだったから」

女1「まじ！？
全然気づかんかった」


女の人はAから絆創膏を受け取って


女2「ありがとう
まじ助かる！」


って言って去っていった


紫「よく気づいたね」

「うん、ずっと足痛そうにしてたから」


そう言って笑顔でAが俺の手を握り直してきた


紫「お散歩してから戻ろうか」

「うん！」


綺麗な桜並木を見ながら遠回りしてゆっくりとみんなの元へ戻る


「綺麗だね」

紫「うん
こんなにゆっくり桜を見ることなかったかも」

「私も
そもそも、お花見初めて」

紫「そうなの！？」

「うん
うちね、花粉症の人が多くてこの時期は外に出たくないの」

紫「Aは花粉症じゃないの？」

「花粉症だけど、そんなに酷くないかな
ちょっとくしゃみが出るくらいかな」

紫「そっか
辛かったら無理しないでね」

「うん
ありがとう」


楽しそうに笑いながら隣を歩くA

あぁ、幸せだな


一緒に暮らし始めてもう何度そう思ったか分からない

だけど、本当にそう思う


「来年もこうやって、桜見に来ようね」

紫「うん！」

「そろそろ戻ろっか」

紫「そうだねー
心配されてそう」


俺たちはみんなのいる方に足を進めた


橙「あ、おかえり」

黄「遅かったですね」

黄s「2人で桜、楽しんでたんでしょ〜」

桃「Aちゃん、おかえり！
ほら、飲んでぇー」

紫「さとみくん、Aに絡まないで」

青「さとみくん、もう酔ってるから」

赤「みんなにだる絡みしてるからw」

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