「私と付き合いませんか」【鬼灯の冷徹】

あの番組 ページ5

その2日後。

私は食堂で夕食をとっていた。

ちなみにこの2日間は特に何もなかった。

忙しそうな鬼灯様を見かけはしたが、話しかけられる感じではなかったからだ。


｢ここ、いいですか｣

『えっ、あっ、はい！！』


鬼灯様が急に来るとは思わなかった。

私の前の席に鬼灯様が座った。



｢この番組好きなんですか｣

『はい。なんか好きです』

｢私、ヒトシ君の人形持ってますよ｣

『えっ、すごい……あっ、この間部屋にあったやつだ！！』

｢そうです｣

『運いいんですね。いいなぁ。今友達が旅行行ってるんですよね』

｢あぁ、いつも一緒にいるご友人ですか。だから今日は一緒じゃないんですね｣

『そうそう。羨ましい……』

｢私はこの間オーストラリアに行きましたよ｣

『えぇ！！羨ましい！！どんなことしたんですか？？』

｢コアラを抱っこしたり｣

『おぉ……』

｢タスマニアデビルも抱っこしました｣

『動物好きなんですね』

｢えぇ｣

『私、国内だと埼玉こども動物自然公園に行きたいんですよね』

｢何か見たい動物がいるんですか｣

『クアッカワラビーが見たいです』

｢あぁ。日本ではあそこにしかいませんからね｣

『そうなんですよ。あの笑顔を見たい……』

｢いいですね｣


鬼灯様と割と気が合うかもしれない。

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