06*Knights ページ7
分かっていたけどそこに『王様』こと『れおくん』の姿はない。
代わりに朱い髪をした1年生の姿。
見つめすぎたせいか、男の子と目が合いにっこりとほほえまれる。
少しだけ焦ってしまい、手を捕まれたままの泉さんを見上げれば小さな溜め息がまたひとつ。
「1年生の朱桜司君。
かさくん、こっちはプロデューサーのA。
仲良くしてねぇ。」
「producer？とても綺麗な女性ですね。
お会いできて光栄です。お姉さま。」
とても流暢な発音と丁寧な言葉使いに驚くも挨拶を交わし、Knightsのレッスンが始まる。
パイプ椅子に座る私の膝には更にパイプ椅子を並べ身体を横たえて目をつむるくまくん。
『…くまくん、レッスンは？』
小声で聞くも眠たげな瞼でこちらを見上げたあと、腰に手を巻き付けお腹に顔を寄せて再び目を閉じてしまった。
折角限られた時間の中で皆が集まり、部屋も借りてのレッスンなのに…
それに帰国早々に泉さんの前で…
また男漁りとか思われて、更にいらない妹の刻印が色濃くなってしまう。
少しの焦りでくまくんに再び声をかけようと、視線を向ければ血のような真っ赤な瞳がこちらに向けられていた。
「ふぅん。Aが折角帰ってきたんだから今日くらいは真面目にしてあげる。」
起き上がりと共に頬を撫でられ、彼はKnightsの輪の中に怠慢な足取りで入っていく。
メトロノームを手に彼等の輪に私もゆき、このメンバーのレッスンに参加した。
「セッちゃん、Aが帰ってきてよかったね。」
「別にどうでもいいから。
Aは枕じゃないんだからあんまりベタベタしないでよねぇ」
「安眠効果抜群なのに…欲しいなぁ」
泉の舌打ちに気付いていないAは司にアドバイスと笑顔を向けていた。
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モカ(プロフ) - 架月*さん» コメントありがとうございます！初めてこのお話にコメントが来たっ…!!非常に嬉しいです。更新頑張りますね。 (2017年6月23日 21時) (
レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
架月*(プロフ) - あとがきとあり、ここで終わってしまうのかと思ったのですが、続編と聞いてワクワクしてます！頑張って下さい！ (2017年6月23日 21時) (レス) id: 6bbbbd55e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2017年6月9日 6時
