3年A組、女ひとり ページ7
ペコリと頭を下げると、男の子たちから歓声と拍手が湧き上がった。
「では…、どこの席につきましょうか」
先生が困った表情で腕を組むと、「俺の隣!!」という言葉が飛び交う。
この学校の男の子たちは、そんなに女に飢えているのかな……。
「じゃあ…そこにしましょう」
先生が指を指した方向を目で追う。
窓側、だ。
そう思った瞬間、ほぼ全員の生徒が不満の声を上げた。
え…何…？
「はいはい静かに。……浅村さん、席についてもらえますか？」
「あ、はい…。」
あたしは周囲からの好奇心に満ちた視線に耐えながら、目的の席をめざす。
「じゃあ、皆さん、浅村さんと仲良くしてあげてくださいね」
先生はニコッと笑うと、教室から出て行った。
「Aちゃんって言うんだー可愛いね！」
「マジでタイプ！彼氏いんの？」
「もしいても、お前なら奪っちゃいそうだけどな！」
男の子たちが、ガヤガヤと騒ぎながらあたしの周りに集まってきた。
珍しいものでも見るかのような視線を向けられ、体が固まってしまう。
こういうの…かなり苦手なんだけどな…。
「それにしても最悪。なんでこの席に座らせんだよ」
「だよなー。松神のヤツ、絶対にワザとだぜ」
…？
「あの、それは……どういう意味ですか？」
男の子たちに聞いてみる。あたしの座っている席は窓側の後ろから２番目で、唯一気になるのは、隣も、前も、後ろも、斜め後ろも、空席ってこと。
「ほら、Aちゃんの周りの席、4つ空いてるだろ？」
「…はい」
「ここに座るヤツらに囲まれるなんて……不運過ぎて」
「…はい？」
男の子たちの言ってる意味が分からなかった。
「ここの席のヤツらはとんでもなくイケメンだからな」
「しかも金持ち」
「さらにスポーツ万能」
「喧嘩も強い」
な、なんですか!?
その方たちは……。
「そんなヤツらに囲まれたりしたら…」
「……したら？」
あたしがオドオドしながら先を促すと、男の子たちは次々と話し出す。
「まず、勉強は出来ないな」
「常に胸はときめいちゃってるし」
「いつも熱視線を向けられちゃってるし」
「穏やかな学園生活は諦めるしかない」
……それは、困りますね。
「つか、男の俺達がときめいてるしな」
いや…それはまずいのでは…？
「つーわけで、気をつけなよ、Aちゃん」
「は、はい」
何をどう気をつければいいのか全く分からず、ぎこちない笑を浮かべていると突然教室のドアが開いた。
「来たぜ、Aちゃん!!」
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Saki - どうも！初めて見させてもらいました^_^ニヤケが止まらないですなぜでしょう。次回も期待しています！！！ (2018年12月25日 23時) (
レス) id: 3a93442a11 (このIDを非表示/違反報告)
螺子林檎(プロフ) - こちらでは、お久しぶりです！自分もB型なんで気持ちはわかりますwww ラスト死にました…八木原君サイコーです、おーけい！！！(やかましい (2017年5月23日 15時) (レス) id: 49d52155b2 (このIDを非表示/違反報告)
ももせ(プロフ) - sonne tramさん» ありがとうございます；；がんばります！！ (2017年4月6日 0時) (レス) id: aa9e06ef90 (このIDを非表示/違反報告)
sonne tram(プロフ) - うん。面白いです！いやぁ〜続きが楽しみです！更新頑張って下さいです｀・ω・´) (2017年4月5日 23時) (レス) id: 5f7f644c4d (このIDを非表示/違反報告)
ももせ(プロフ) - 螺子林檎@次回更新日4/6さん» Ｍｅ ｔｏｏ……… (2017年4月5日 13時) (レス) id: aa9e06ef90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももせ | 作成日時：2017年4月2日 23時
