嫉妬と本性 ページ16
「A」
「あ、八木原君」
翌朝、教室に向かっていると、後ろから声を掛けられた。声の主は八木原君。片手に本を持ち、微笑みかけてきた。昨日のことを思い出してまた顔が熱くなる。
「なんの本ですか？」
一緒に教室へ向かう途中、あたしは聞いてみる。
「これは…」
本の内容を説明してくれる八木原君は凄く楽しそうで輝いて見えた。説明の仕方も上手で、なんだかその本を読みたくなってしまうほど。そんなあたしの思いを読み取ったのか、八木原君が笑って言った。
「俺、もう読み終わったから」
はい、とあたしに本を差し出す。
「え、借りていいんですか？」
本を受け取るのを躊躇していると、八木原君はあたしの手に本を掴ませた。
「わりと長いから頑張ってな。」
「はいっ」
本を手にしたあたしは、ウキウキした気持ちで八木原君と一緒に教室に入った。
「あれ、今日は良いんだ？」
授業が始まってすぐ、橘君が自分の教科書を指さしながら声を掛けてきた。
「あ、はい、教材届いたので」
昨日、寮に帰ったら、大きな段ボールが置いてあり中身は教材だった。
「ふーん」と橘君は言うと、机に突っ伏して動かなくなった。
あり…なんか不機嫌…？
「Aちゃぁん！……何読んでるの？」
休み時間に八木原君から借りた本を読んでいると、中村君が飛びついてきた。
あたしから本を取り上げ、まじまじと本を眺める。
「か、返してください…！八木原君から借りた本な……」
最後まで言えなかった。なぜなら、あたしを見る中村君の目はとても鋭く、冷たかったから。
怒りを含んでいるようにも見える。
なんで、怒って、るの？
理解出来ずに、中村君を見返すけど表情は変わらない。
「あ、あの、中村君…？」
中村君は小さく舌打ちをすると、あたしの耳元に顔を近づけてきた。
「なぁ、俺にも読ませてよ、」
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Saki - どうも！初めて見させてもらいました^_^ニヤケが止まらないですなぜでしょう。次回も期待しています！！！ (2018年12月25日 23時) (
レス) id: 3a93442a11 (このIDを非表示/違反報告)
螺子林檎(プロフ) - こちらでは、お久しぶりです！自分もB型なんで気持ちはわかりますwww ラスト死にました…八木原君サイコーです、おーけい！！！(やかましい (2017年5月23日 15時) (レス) id: 49d52155b2 (このIDを非表示/違反報告)
ももせ(プロフ) - sonne tramさん» ありがとうございます；；がんばります！！ (2017年4月6日 0時) (レス) id: aa9e06ef90 (このIDを非表示/違反報告)
sonne tram(プロフ) - うん。面白いです！いやぁ〜続きが楽しみです！更新頑張って下さいです｀・ω・´) (2017年4月5日 23時) (レス) id: 5f7f644c4d (このIDを非表示/違反報告)
ももせ(プロフ) - 螺子林檎@次回更新日4/6さん» Ｍｅ ｔｏｏ……… (2017年4月5日 13時) (レス) id: aa9e06ef90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももせ | 作成日時：2017年4月2日 23時
