駆紋家の妹ちゃん。 【仮面ライダー鎧武】【駆紋戒斗】

お誘い。 ページ9

楽しい日曜日は、あっと言う間に終わった。

また月曜日がやって来て、学校に行かなければならない。

そして朝のショートホームルームで。

先生「３週間後には、初めての定期テストが待っています。１０教科ありますので、各自着々と準備を進めて下さい」

どうやら中間テストがあるらしい。

入学して２週間も経つと、授業も中学校の復習から本格的な高校の内容へと変わる。

得意な国語は理解出来たが、苦手科目である数学に関しては現時点でイマイチだった。

今は展開や因数分解と言った物をしているが、２学期になるとサイン・コサイン・タンジェントとか言う意味の分からない呪文みたいな物も習うらしい。

Aは昼休み、午前の授業でパンクした頭を休めようと、机に突っ伏す。

『はぁぁぁぁ〜〜〜………ただでさえ私はお馬鹿なのに、天樹高校の授業なんて全く分かんないよ………』

そんな風にして項垂れていたが、早くお弁当を食べなければならない事に気付いて、Aはのそりと起き上がる。

お弁当の準備をしていると、ふと話し掛けられた。

光実「お疲れ様です」

『あ、光実くん、お疲れ様。どうしたの？』

光実も丁度お弁当を食べ始める所の様だ。

どうしたのかと聞けば、光実は言う。

光実「数学、大丈夫そうですか？今日当てられた時慌ててましたし、問題演習にも時間が掛かっていたみたいですから………」

『あはは、気付いてたんだね』

光実「プロフィールにも、苦手科目は数学だって書いてありましたからね」

『よく見てるね』

Aはクスクスと笑うが、光実は少し控え目な口調で言う。

光実「良ければ放課後、僕と一緒に街の図書館にでも勉強しに行きませんか？」

『え？』

光実「数学、教えてあげられると思いますし、勉強時間は確保出来た方が良いですから。嫌なら大丈夫ですけど」

『えっ、ぎゃ、逆に良いの？私本当にお馬鹿だよ？』

光実「Aさんは時間を掛けて１つ１つ頑張れば出来ると思います。是非、どうですか？」

光実のお誘いに、Aは頷く。

『じゃあ、是非お願いします！！』

人生で初めて男の子と放課後の約束をしました。

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