後は頼んだ。 ページ25
部屋に入って来たザックを、Aは呆然と見つめる。
『ザック………?いきなりどうしたの?』
そう聞けば、ザックは少し悲しそうに笑った。
ザック「戒斗に、頼まれたんだ」
『お兄ちゃんが頼んだ?何を?』
ザック「お前の事だよ」
ザックはAの頭を撫でながら、先程戒斗と話した事を思い出す。
1時間程前の事だ。
ザックはバロンの基地に足を運んだ。
いつも通りダンスの練習をする為だ。
するとやって来た戒斗に言われたのだ。
戒斗「ザック。Aを、頼んでも良いか」
ザック「は?いきなりどうしたんだよ」
戒斗「俺は自分の手で、Aを幸せにしたいんだ。だから、その為には暫く、あいつの元を離れなきゃ行けないかも知れない。………だからお前に託したい」
戒斗は真っ直ぐザックを見つめて言う。
ザック「別にそこまでしなくても、普通に生活しながらでも…………」
戒斗「無理だ」
ザックの言葉を、戒斗は遮った。
戒斗「呉島光実がAの幸せを願っている。……………他の奴をどれだけ傷付けてもAの幸せだけを願っているんだ。その所為で、Aは結果的に傷付いている」
戒斗に怒りの雰囲気が見えた。
ザックはただ事では無いなと察する。
戒斗「だから俺は、強くならなきゃ行けない。Aに本当の幸せをあげる為に」
戒斗の真っ直ぐな目線に、ザックは頷く。
ザック「分かったよ。………Aの事、任せられたぜ」
ザックはにこりと笑った。
戒斗「あぁ。頼んだ。戦いについてまた何かあれば、他の奴経由か何かで伝える」
ザック「了解。ま、俺にはいつでも頼れよ」
戒斗「頼りにしてるぞ」
戒斗は笑うと、何処かへ歩いていく。
残されたザックは、駆紋家へと足を運んだ。
『そっか………そんな事があったんだね』
ザック「だから暫くここにお邪魔するぞ」
『うん。そうしてくれるとありがたいかな。私ももう、学校には行きたくないし』
ザックが居てくれると心強い。
だから、ザックが家に居る事を了承した。
戒斗はきっと、今も強さの為に戦っている。
無事を祈りながら、Aとザックは1つ屋根の下、晩ご飯を食べるのだった。
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桜もち。@椿くん推し - 松音(元 冬松)さん» コメントありがとうございます✨✨✨鎧武良いですよね💖一気読みありがとうございます!!!!長編苦手なんですけど、そう言って頂けて嬉しいです!!! (2023年2月12日 20時) (レス) id: ae0c5636a6 (このIDを非表示/違反報告)
松音(元 冬松) - 鎧武見たので気になって読んだらめっちゃハマりました!一気読みしちゃいました(笑)個人的にミッチがキレるシーンが好きです!長編も書けるなんて…もうすごすぎますよ〜! (2023年2月12日 20時) (レス) @page50 id: 21c3712e9e (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - Makua*ぼっちさん» コメントありがとうございます!こちらこそリクエストありがとうございました✨紘汰や舞ちゃん、メロンお兄様や戦極さんも出したかったんですけど、純粋にごちゃごちゃして無理だなと思ったので敢えて一瞬も出してなかったんです(泣)本当にありがとうございました! (2022年11月14日 6時) (レス) id: 5088013c29 (このIDを非表示/違反報告)
Makua*ぼっち - 完結おめでとうございます!更新ありがとうございました!!ああああ。尊いです。リクエストさせていただいた時、どんなお話になるのかな?と思って更新が楽しみでした。(?)そして今気づいたが一度も出てきてなくないな紘汰と舞ちゃん。でもこの話は戒斗中心!文字数が (2022年11月13日 19時) (レス) @page46 id: 5e3e454f6c (このIDを非表示/違反報告)
カテゴリーJ♢桜もち。 - Makua*ぼっちさん» コメントありがとうございます✨もしかしたら今日明日位には完結出来るかもです…!!! (2022年11月13日 15時) (レス) id: 5088013c29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:*桜もち。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/9826skrmt/
作成日時:2022年10月8日 16時