駆紋家の妹ちゃん。 【仮面ライダー鎧武】【駆紋戒斗】

第１回ライダー会議。 ページ18

『ねぇ、さっきのどーゆー事？』

ここはとある喫茶店。

Aがバンッと机を叩くと、振動でコップの中の飲み物が揺れる。

集まっているのはA、戒斗、光実、ザック、ペコだ。

Aが聞いているのはあの怪物の事。

そしてライダーの事。

ザック「まあまあ落ち着けって」

いつもとは違う強気なAに、ザックは驚いている様だ。

『じゃあ説明して？あの怪物は何？』

戒斗「そんなに気になるなら話そうか。あれはインベスと言う」

『インベス？』

戒斗「簡単に言うと、ヘルヘイムの果実を口にした生物だ。ライダーはそれを倒しつつ、黄金の果実を手に入れる為に戦っているんだ」

『黄金の…………果実？それを手に入れたらどうなるの？』

光実「黄金の果実は禁断の果実とも言われ、手にした人は世界を思うままに変えられるんです」

Aは話を聞きながら人差し指を顎に当てて考え込んでいる。

『て事はだよ？光実くんを襲ったあの謎の戦士は、禁断の果実欲しさに、ヒーローである光実くんを攻撃したって事でしょ？』

ザック「謎の戦士？そんなのが居たのか？済まないな、俺らバロンはその場に居なかったから」

『んーとねぇ………その謎の戦士は黄色と赤色で、長い槍みたいなの持ってた！！』

Aが言うと、ザックとペコは目を見張る。

戒斗は未だ仏頂面でバナナパフェを口に運んでいた。

光実「実はあの戦士の………」

『まあ謎の戦士は兎も角！！！皆が危険な事に巻き込まれるのは嫌だし、そーゆーのは教えておいてよね！私だって何か出来る事はやるし！！』

光実が口を開いたが、Aが遮る。

ザック「心強え事言ってくれんじゃん！！」

ペコ「でも首の突っ込み過ぎはダメだからね？」

戒斗「お前は何も知らずのんびり生きときゃ良いんだよ」

『ふふっ、お兄ちゃん達ほんと優しいよね』

光実は１人、暗い目をしながらジュースをズゴゴ、と飲む。

それに気付いたAは不思議そうに尋ねた。

『光実くん大丈夫？』

光実「あ、はい。大丈夫ですよ」

光実が笑うと、Aは安心した様に微笑む。

『そう言えば、光実くんはどんな世界にしたいの？』

光実「………まだ秘密……ですけど、そうですね……大事な人に笑って貰える様な世界を作る事です」

『そっか、その子は凄く素敵な人なんだろうね』

光実「………はい…！」

笑うAを、戒斗はぼんやりと見つめていた。

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