駆紋家の妹ちゃん。 【仮面ライダー鎧武】【駆紋戒斗】

入学式の朝。 ページ2

朝の６時。

戒斗は朝ご飯を作るべく、キッチンに立っていた。

二階の部屋から目覚まし時計の電子音。

暫く鳴り続けていたそれは、ピ、と止められた。

だが一向に、Aが降りて来る気配は無い。

戒斗ははぁ……と溜め息を吐いてから、トントンと階段を上がって行く。

そこには抱き枕を抱き締めながら眠っているAが居た。

戒斗「おい。朝だ。起きろ」

『え〜……まだ春休みじゃん。寝てて良いでしょ……』

Aはもごもごと言うと、布団の中に引っ込んで行く。

が。

戒斗「それはさせん」

戒斗は布団を引っ剥がしてAを起こす。

『うぅ…寒……』

Aは身震いする。

どうやら起き上がる気は無いらしい。

戒斗「寝てて良いのか。今日は入学式だぞ」

『えっ！！そうだった！！』

戒斗の言葉にAは目を丸くする。

忘れていたらしい。

今日はAの高校入学式なのだ。

Aはベッドから転げ落ちると、慌てて階段を駆け下りた。

戒斗は溜め息を吐きつつ一階に降り、キッチンへと足を運ぶ。

Aは脱衣所に駆け込み、慣れないブレザーに腕を通した。

まだこのブカブカなサイズが、新入生だと言う事を実感させる。

真新しい制服を来た自分の姿を鏡で眺めていると、いつの間にか後ろに戒斗が立っていた。

戒斗「おい。モタモタすると時間が無くなる」

戒斗の言葉でハッとして、Aはダイニングテーブルに座る。

戒斗が作ってくれた、目玉焼き、ベーコンと食パンを頬張る。

『ご馳走様でした！！』

Aはパンッと両手を合わせると、歯磨きをしに洗面台に行った。

『もごっ、ね、お、お兄ちゃん！髪結んでくれない？』

Aは歯ブラシを咥えながら言う。

戒斗は器用にAの髪を結んで、序に襟を正してくれた。

どうにか準備が整い、Aは最終チェックをしてカバンを持つ。

Aは、玄関でローファーを履いて、ドアに手を掛けた。

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