恋という名の魔法 (ページ9)

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8話ページ9

「ハ、ハグですか？」

「そうだ。体の密着する面積が大きければ、魔力の流れも伝わりやすいのでな。」

「え、で、でも…。」

いきなりハグは…と思いヤマトの方を見ると…。

すごい顔が赤い。
林檎くらい赤い。

「どっどうしたの！？」

「い、いや！別になんもない！ほっほら、するぞ。」

まあヤマトも男の子だしそうなるのも仕方ないよね…。学園長も言ってることだし、するしかないか…。

「や、やるぞ。A…。」

「いいよ…。」

そしてヤマトの体がだんだん近づいてきて…。

ヤマトの腕、手、体、匂いまでもが私を包み込んだ。

抱きしめられた瞬間、心地よさを感じた。ずっとそうしていたいと思えるくらいに。

私も腕を回してちゃんとお互いに抱きしめあった。

ヤマトの心臓の音が聞こえる。すごくドクドクいってる。やっぱり恥ずかしいのかな…。

するとすぐになにか感じるものがあった。

2人の間を魔力が流れている。そんな感覚。私の魔力がヤマトに。そうしてヤマトを循環した魔力がまた私に戻ってくる。

私が心臓でヤマトが体で。2人で１つの生命のように。

お互いの心臓の音がリンクする。
一つになった心臓を介して、魔力が流れている。
その感覚に私は心地よさを覚え少しずつウトウトしてしまった…。