12,教えて ページ13
高｢､､､私にしか､できない､､､｣
そう言われても､どういうことかわからない｡
1人の女の子の付き人をする事は､案外難しいものだな､とつくづく思う高順｡
付き人など､幾らでも替えが効く｡
そんな仕事に携わっている､未熟な自分にしかできないこと｡
それが何かわからない｡
Aから目を離すことなど､付き添っている以上滅多に無いことだし､命に替えても護ることは付き人の常識｡
今まで､唯やっているつもりになっていたのか?
いや､侍女が伝えたいのはそういう事じゃ無いのだろう｡
高｢心掛けます｡｣
｢ありがとう｡｣
『2人でコソコソ何やってるの?外は寒いよ｡』
｢､､､お嬢様｡｣
先程まで萎れた花のようになっていたのに､ものの数分でケロッとしたAに驚く2人｡
高｢先程とは大違いですが､どうなさったのですか?｣
｢ちょっと!!高順様!?無神経よ!!｣
高｢え!?あ､いえ､A様の事をもっと知った方がいいと思いまして､､､｣
『もういいの｡大丈夫｡』
高｢ですが｣
『どうしようもないことでいちいち悩んでちゃ皇女らしくないもん｡』
そう笑顔で話すAだが､侍女と高順は納得がいかない､何処か複雑な気持ちだった｡
『それより､何話してたの?気になるから､部屋入って話してよ｡』
｢､､､そ､そうですね!お嬢様の体を冷やす訳にもいきませんしね!｣
Aの無自覚助け舟に乗っかった侍女により､強制的に部屋に入れられた高順｡
『高順?なんか機嫌悪い?』
｢高順様､､､｣
少し言い過ぎてしまったかしら､､､と反省する侍女｡
高｢A様｡私に隠している事はありませんか?｣
『へ?』
｢なｯｯ!!｣
掘り返すの!?と言いたげな侍女を横目に､Aに距離を詰める高順｡
『ぅぇｯ』
高｢私は貴方の付き人です｡付き人に隠し事は良くないです｡｣
『ね､やっぱり変だよ高順!!』
高｢何でですか｡悪いのは貴方です｡｣
『ほんとにどうしたの!?』
いつもの涼しい表情でジリジリと追い詰められるのが怖いのか､Aは怯えて距離をとりたがる｡
一方高順は逃がす気が無いため､無意識にｵｼｴﾃｵｼｴﾃと追い詰めている｡
遂に壁まで来てしまった｡
隙を見て逃げようとするAを､しっかりとうせんぼする高順｡
高｢教えてください｡｣
『､､､はい｡』
※忘れないでください｡2人はまだ満年齢7歳と9歳です｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 229人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かんちゃん | 作成日時：2024年3月4日 0時
