ハートが4個 ページ6
ポートマフィア。
ヨコハマの夜を仕切る極悪非道の非合法組織。
ポートマフィアへの知識が殆どない私は、薄っすらとそう聞いた事があるだけだ。
だが、そう聞いただけでも、と或る大企業の社長を殺すなんて悪業を成す事など造作もない事なのだろう、なんて納得出来てしまう。
そう薄っすらと何かを納得しても、何故マフィアが犯人と判ったのか、そして判っているのなら何故捕まえるなりなんなりをしないのか。
そう疑問に思っていると、太宰さんが丁寧に解説してくれた。
「まず、何故犯人が判ったのか。
これについては簡単。
その社長の殺され方が、マフィアの報復の手口と全く同じだからだ」
『マフィアの、報復の手口…?』
急に太宰さんの眼が、何となく冷たくなったのに少し疑問に思いつつも、太宰さんの言葉を鸚鵡返しする。
「そう。マフィアの手口は、
まず裏切り者に敷石を噛ませて、後頭部を蹴りつけ顎を破壊。
激痛に悶える犠牲者をひっくり返して
胸に三発」
『うへぇ…』
あまりにもエゲツない方法に思わず声を漏らす。
『あ、でも、マフィアの手口と見せかけた全く違う人の犯行という可能性もありますよ?』
思い付いた可能性を口にすると、すぐに否定の言葉が返って来た。
「それは違う。
仮に犯人がマフィアじゃない裏社会の者だったら、マフィアに成り切り罪を被せた事による報復を恐れ、そんなことはしない。
裏社会の者じゃないとすると、まずマフィアの報復の手口なんて物を知る機会がないだろう」
『…確かに』
「そしてマフィアが犯人だと思うもう1つの理由としては、社長の経歴と電話の履歴を見れば予想はつくよ」
そんな事で判るのか、と些か疑問に思いながらも、丁度持っているその資料を見る。
「まず社長の経歴から見てごらんよ。
よく企業で大成功を成して、その度にあり得ない程の額を手に入れている。
そして、その大成功を収める為には、凡ゆる所からの情報が不可欠に思えるような内容だ。
大成功を収めた回数から考えても相当重要な情報が必要だと思うよ」
考え過ぎでは、と思いつつも経歴をよく見てみると、確かにあり得ないような経歴があった。
「後は電話の履歴。その大成功を収める前日と後日の深夜。必ず特定の相手と電話をしている」
『あ…本当だ』
云われて見てみると、確かに同じ電話番号に30分ほど電話をしていた。
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まみや(プロフ) - 藍色さん» 楽しみに待ってますー!! (2019年2月3日 16時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まみやさん» ありがとうございます!!最近更新サボっていたのでこれからボチボチ上げていこうと思いますので引き続きよろしくお願いします! (2019年2月3日 12時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まみや(プロフ) - 楽しく読ませていただきました!これからも応援しています! (2019年2月1日 23時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まるさん» 確認を忘れていました、すみません。報告ありがとうございます。確かに軽い意識だったかもしれません。今後気を付けます。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まる - それでなくともオリジナルの新着には二次創作が溢れかえっています。違反作品をこれ以上増やさないで下さい (2018年12月24日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍色 | 作成日時:2018年12月24日 0時