ハートが14個 ページ16
店へ入り、乱歩さんに着いて行くと、丁度周りに客が少ないテーブル席に着いた。
私は乱歩さんと向かい合う形で席に着いた。
……さて、此のカフェの事だが。
先刻も云った通り、かなり私好みであった。
___ただし、それは外装だけ。
否、そう云うと語弊がある。厳密には内装も好みである。
つまり、私が気に入らないのは中の雰囲気だ。
「ここ来たかったんだぁ〜♡連れて来てくれてありがとう〜♡」
「君の為なら何処へだって連れて行ってやるよ♡」
だとか、
「はい、あ〜ん♡」
「あ〜ん…ん〜美味しい〜♡
ほら、お返しだよ☆あ〜ん♡」
…なんて会話が店内で繰り広げられている。
そう、つまり此処は___…
『乱歩さん、此処って…カップル専用の、カフェ…ですよね?』
「あったり〜!まあ僕と君は将来結婚する身だからね、当然こういう店で食事するよね!」
『はは…無茶苦茶だ……』
私が呆れかえる中、乱歩さんは満面の笑みでメニュー表を見ていた。
乱歩さんがメニューを選んでいる間に、こっそり帰ってしまおうか。
すると乱歩さんは、私の思考を読んだのか
バッとメニュー表から顔を上げ、云った。
「あ、帰ろうったって無駄だからね!入店して席に着いたんだ。今更帰るなんて無礼な事、Aはしないよね?」
ぐっ…それもそうか。
そう1人で悶々としていると、
店員が来て、ホイップたっぷりの苺パンケーキと、ストローが二本刺さったジュースをテーブルに置いて行った。
『乱歩さん、何時の間に…?!』
「つい先刻。考え出すと周りの音が耳に入らない程の集中力は凄いと思うけど、程々にね?
でないと__…」
乱歩さんはジュースが入ったコップを中央に置き、片方のストローを咥え、
「こんな事態になる」
そう云って、此方を見てニヤリと笑った。
真逆、もう片方のストローを咥えて一緒に飲め、とか云い出す訳無いよね……??
「ほらー、早く飲んでよ!僕早く飲みたいんだよー」
…その真逆だった。
『1人で飲めば良いじゃないですか!』
「何云ってんの!?此処はカップル専用カフェだよ!ちゃんとマナーを守らなきゃ!」
『そんなマナーは有りません!』
「僕の中にはあるの!あと早く照れたAを見たいから飲んで!」
『本音駄々漏れです!』
74人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まみや(プロフ) - 藍色さん» 楽しみに待ってますー!! (2019年2月3日 16時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まみやさん» ありがとうございます!!最近更新サボっていたのでこれからボチボチ上げていこうと思いますので引き続きよろしくお願いします! (2019年2月3日 12時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まみや(プロフ) - 楽しく読ませていただきました!これからも応援しています! (2019年2月1日 23時) (レス) id: 280687f8f3 (このIDを非表示/違反報告)
藍色(プロフ) - まるさん» 確認を忘れていました、すみません。報告ありがとうございます。確かに軽い意識だったかもしれません。今後気を付けます。 (2018年12月24日 0時) (レス) id: 29bb7cf916 (このIDを非表示/違反報告)
まる - それでなくともオリジナルの新着には二次創作が溢れかえっています。違反作品をこれ以上増やさないで下さい (2018年12月24日 0時) (レス) id: fa60820a6c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:藍色 | 作成日時:2018年12月24日 0時