記憶の先へ ページ10
葛「ねぇ、お前、一人なの？」
？「お、おにいさん、だれ？」
葛「ニートだけどお金持ちのお兄さん？」
？「おにいさん、ニートなの？笑」
葛「うっせ」
小学生のくせにニートとか知ってんのかよ。
その子供は…いや、叶は、
少しだけ笑顔を見せてくれた。
葛「お前さ、うち来ない？」
叶「え…？」
おい、俺は馬鹿か。
子供の世話をするなんてどんなに大変か…
葛「一人じゃ寂しいだろ？」
口がもう止まらない。
この小さな叶が、
すごく愛おしくて仕方ない。
すると、叶も口を開いた。
叶「さみしかったよ、ぼく。
ぼくね！ずっとひとりなんだよ！
ママとパパのかおが、わかんないんだ！
もうおもいだせないの！
だからね、ぼくはロトと友達なんだ！
ね、ロト！」
息を呑んだ。
こんなにも残酷なことがあっていいのか。
体には痣がたくさん見える。
傷も多い。
あまりいい家に産まれていないのだろう。
ロト。お前はどこまでも叶の友達だな。
叶「ぼく、ニートとくらしたい！！」
葛「そっか、じゃあ一緒に行こう」
叶をおんぶした。
軽い。子供だからではなく、
きっと食べ物を食べていないからだ。
叶をおんぶする日が来るとは思わなかった。
でも、叶の温もりが伝わるのが嬉しくて、
叶が生きてるってわかるのが嬉しくて、
泣いてしまった。
叶はすぐに眠ってしまっていて、
背中からは小さな寝息が聞こえた。
市役所やら何やらで、色々面倒くさいことをして、
正式に、叶を引き取った。
家に帰って、寝室に寝かせた。
俺のベッドは流石にデカいが、
ゆっくり寝てもらう分にはいいだろう。
部屋を出ようとした時、
叶がなにかに魘されていた。
悪夢でも見ているのだろうか。
叶「…ゔぅ…さがさなきゃ…さがさなきゃ…」
葛「大丈夫か？よしよし、大丈夫だぞ」
俺に背中をさすられると、少し安心したのか、
またすやすや寝息を立てて眠りについてしまった。
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(〃ω〃) - 泣かせんといて……涙がボロボロ出てきてな、くろのわはやっぱり不滅やと思ったんよ、叶たんは記憶取り戻したんかなぁ、戻ったらゲマズで集まってほしいなぁ、まぁこの話は完結しちゃったねんけどな (2022年10月5日 14時) (
レス) @page13 id: 8f8400f448 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かりんとう | 作成日時：2022年3月5日 16時
