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とりあえず中に入って、と言われて彼の家に上がった。

玄関を開けた瞬間、ひんやりとした空気が身体を撫でる。
それは、彼が今日一日中ここにいた事を物語っていた。


ガラスコップに入れてくれた麦茶が、目の前に置かれる。

気まずい雰囲気を誤魔化すように、それを手に取り半分ほど一気に流し込んだ。


「あの……さ。あの女の人は、誰ですか」


「え?」


「めちゃくちゃスタイル良くて、この前のライブでボーカルやってたあの人」


そう説明すると、彼は「あぁ」と小さく呟いて頷いた。


「私、このアパートで2回見たの。それと、ライブ終わりに健と話してるところも聞いちゃった。盗み聞きなんてするつもりはなかったんだけど……ごめん」


私がこれほど何度も目撃していたことは、いくら勘が鋭い彼でも気づいていなかったらしい。

一瞬ビックリした顔をして、でもまた真剣な顔に戻って口を開いた。


「あの人……サニーがボーカルやってるバンドに、俺はサポートメンバーとして入ってた時期があるの」


「そうだったんだ。当時、彼女と付き合ってたの?」


「それはない。本当にただの昔のバンド仲間だよ」


キッパリと言い切る彼の言葉には、嘘がなさそうだった。

それでも、まだ知りたいことがある。


「その昔のバンド仲間が、先月ここに来てた理由は?」


「その頃のデモテープを1つ、俺が保管してたから。突然それを取りに来たの。ライブハウスの店長が、勝手にウチを教えちゃったみたい」


「じゃあ、健が打ち上げに行きたくなかったのはどうして?」


「実は当時、正式メンバーにならないかって打診されたことがあって。でも断った。それでメンバーが足りなくなって、サニーたちのバンドは大会に出られなかった」

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設定タグ:三宅健 , V6 , ComingCentury,カミセン   
作品ジャンル:恋愛
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ヨ-リン(プロフ) - 西鶴さん» 西鶴さん、いつもありがとうございます。同じくです。ずっと音楽や映像を見て浸っています。 (2022年3月17日 23時) (レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
西鶴(プロフ) - (元 藍琉)私も未だに未練タラタラでYou○ube ○usicで音楽聴いて、You○ubeで動画見て、CDを流しての繰り返しです。 (2022年3月12日 14時) (レス) @page18 id: 6dde35b37e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨーリン | 作成日時:2022年2月22日 23時

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