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自転車を立ち漕ぎして、全速力でら自宅アパートに向かった。
「三宅くん……」
息を切らして自宅に到着すると、
彼は、その自転車置き場で待ってくれていた。
彼の自転車の荷台に腰掛けて。
冷たい風が吹く中。きっと身体は冷えている。
「ごめんなさい。ここでずっと待っててくれたの？」
彼は「おかえり」と優しい表情で微笑みかけた。
「どうぞ」
階段を登った先で開かれた扉は、左側――つまり、三宅くんの部屋だった。
私はほんの一瞬ためらった。
それを彼も察知したらしい。
「ねぇ、俺ってちょっと避けられてる？」
「それは誤解！気まずかったのは、本心だけど」
正直者だな、と彼は笑って
「この前言ったことは一旦忘れて？」
と言った。
「ありがとう。でも、忘れるのは難しいんだけど……」
「いいから。……ね？お願い」
やや強引。
でも、優しい。
先程の電話は三宅くんから。
「危ないから気をつけて帰ってきて」と。
ことの成り行きを、三宅くんはこう説明した。
遡ること数時間前。
私が仕事中で家を開けていた時間帯、
突然、ドンドンドンと隣の扉を叩く大きな音が聞こえてきたらしい。
三宅くんは何事かと思い玄関を開けると、
私の元彼氏であるマモルが、私の名前を叫びながらドアを叩き続けていたそう。
「それで三宅くんが追い返してくれたの？」
「うん。……って言えたらカッコよかったんだけどさ。本当は大家さんがね」
「え、大家さんが？」
うちの大家さんは、よく見回りに来てくれる。
ほうれい線のシワが深いおじいさん。
お気に入りのキャップ帽でフラリと登場するのだ。
「そう。集金袋ブンブン振り回しながら『やめろコノヤロ』とか言ってさ。彼、『何ここのアパート……』って捨て台詞吐いて消えちゃった」
声マネしながら三宅くんがその様子を再現してくれた。
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ﾖ-ﾘﾝ(プロフ) - 西鶴さん» 西鶴さん、いつもありがとうございます。同じくです。ずっと音楽や映像を見て浸っています。 (2022年3月17日 23時) (
レス) id: 3d151d95ac (このIDを非表示/違反報告)
西鶴(プロフ) - （元 藍琉）私も未だに未練タラタラでYou○ube ○usicで音楽聴いて、You○ubeで動画見て、CDを流しての繰り返しです。 (2022年3月12日 14時) (レス) @page18 id: 6dde35b37e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾖｰﾘﾝ | 作成日時：2022年2月22日 23時
