欠けた日々【白兎】 ページ7
こちらの裏話的なあれです。
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溝口先生side
Aと出会ったのは十一年前の寒い冬の日だった。
「先生！雅さん宅の子陣痛です！」
「わかった、すぐいくよ！」
年を跨ごうとする時間に運ばれてきた一家。
予定していた時期が早すぎる...未熟児出産だろうか
三時間後、雅さん宅の子は無事産まれた...が
それは1260グラムの超未熟児だった。
すぐさまカプセルに赤ん坊をいれ、親御さん達に説明に行った。
奥さんはなんとも不安な顔で「はい...」と返事をし、夫さんは「ありがとうございます」と静かに頭を下げた。
そこから赤ん坊の容態が変化することはなく1700グラムに到達した次の日事態は急変した。
赤ん坊の体から反応が出、息をしなくなった。
私たちは寝る時間も惜しみ、赤ん坊へ手を施した。
2000グラムに到達し、カプセルから出ることができたがとても弱った体だった。
奥さん達に伝えたところ涙を流し、感謝を述べられた。
赤ん坊はAと名付けられた。
そこから二年後、Aの両親は仕事の都合で海外へ飛ばなくてはならなかった。
Aはやはり体が弱く、入退院を繰り返していた。
私はAを人一倍心配していたので快く受け入れた。
そこからまた四年月日は経った。
Aは酷く大人しい子に育った。
院内の成績はいつもトップ、出歩くのは授業か本を取りに行くか位だった。
そして、なにより泣かなかった。
普通なら親に逢いたいと泣く年齢であるにも関わらずいっさい我儘を口に出さなかった。
しかしそんなある日、Aが私にお願いをした。
“学校に行ってみたい”
と。私は酷く驚くと同時に悩んだ。
結果、Aを学校に行かせることはできなかった。
Aに伝えると「そっか。ありがとう」と踵を返して病室に戻っていった。
Aの病室を覗くと机に突っ伏し、声を殺して泣いていた。
私はとても胸が痛んだのを覚えている。
そこからあまりAの笑顔を見なくなった。
前々から笑顔を作る子ではなかったのだが尚更だった。
塞ぎこむように勉強と読書に没頭し日に日に隈の出来ていくAはなんとも痛ましかった。
しかし私も医師。
思うように声をかける事もできず日々が過ぎていった。
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闇時々兎(プロフ) - ころ嫁＠さき様しか勝たん。さん» なにかあったらすぐに相談してね。僕はころ嫁の味方だよ。 (2021年2月14日 20時) (
レス) id: 6642d8d623 (このIDを非表示/違反報告)
ころ嫁＠さき様しか勝たん。 - ありがとぉぉ、、！好きぃぃ (2021年2月10日 22時) (レス) id: 6e464cfef8 (このIDを非表示/違反報告)
闇時々兎(プロフ) - ころ嫁＠さき様しか勝たん。さん» まぁ、確かにね。結構新規さん増えるもんね。向こうにいきずらいんだったら、ボードでもどこでも僕は喋れるからさ、遠慮なく言ってね (2021年2月8日 17時) (レス) id: 6642d8d623 (このIDを非表示/違反報告)
ころ嫁＠さき様しか勝たん。 - なんか言いにくいんだけどさ、ななのトピいきずらいんだよね、、新規の子がふえてるからさ、 (2021年2月7日 21時) (レス) id: 6e464cfef8 (このIDを非表示/違反報告)
ころ嫁＠さき様しか勝たん。 - おひさぁ (2021年2月7日 21時) (レス) id: 6e464cfef8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白兎 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kmtsyoust26/
作成日時：2021年1月26日 19時
