コードブルー『生きてこそ輝く命』４

フライト１３５ ページ17

緋山side




ﾄﾝ…ﾄﾝ…ﾄﾝ…ﾄﾝ…




カンファを終えた朝の医局



その雰囲気はいつもより張り詰めてて



私が机を叩く音が凛と響く





A「いや…
ねぇちょっと…

何でうちじゃなくて皆がそんな
重い顔してんのよ…」




白「…逆に冷静でいれる訳ないですよ」



藤「あんな事いきなり言われても
…頭付いていかないですよ」




”1.5cmの脳動脈瘤が視神経脇見つかりまして
オペをする為に少々お休み頂きます”





淡々と報告したA先生に対して
私達はただただ騒然とするだけだった




緋「ｯ…オペをするとして…もし…」




藍「“もし”なんて言葉はありえない

俺と新海が2人でオペに入る。
状態は万全を期す」



A「ね？？
翔北の若きエース2人が
オペに入ってくれるんだよ?


何も心配要らないよ!!」



そう言うA先生は
目を細めて柔らかく笑った



A「緋山先生…
眉間に皺が出来てるよ?

せっかくの美人顔が勿体無い」



私の眉間に細く長い指が
2本トントンとつつかれる




緋「A先生……
私はｯ…!!」



A「シッ……
大丈夫。

白石先生も藤川先生もね？


だからそんな顔しないで皆!!

暗い顔して悩ましい雰囲気出されたら
私まで悲しくなる。


私は皆の笑ってる所が大好きだから
どんな時でも笑顔でいて?」









A先生の嫌いな所







それは
自分よりも他人を優先する所








自分の体より
私達の心配をするA先生の優しさは







心に突き刺さって痛みを与える。







でも…
そこまで出来るその優しさを
嫌いきれないから私達も結局の所ずるいんだ

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