コードブルー『生きてこそ輝く命』４

フライト１３２ ページ14

藍沢side




新「ｯ……分かった。
場所を変えよう。」



１つ大きく息を吐いた新海は
俺の手元にあるiPadを取り


そのまま階段下の脳外のカンファ室に
入って行く








何気無しに昼食を取りながら
開いたiPad




それと同時に出て来た
1人の患者のカルテ



視神経脇に脳動脈瘤か…
運の無い人だ



そう思いながら名前を見ると
そこにあるのは見慣れた上司の名前だった。






何でなんだ…ｯ…



何でこうも奇跡は起きない



何故１つの不幸は
また追い打ちをかけるように不幸を呼ぶ…




俺はテーブルに腰をかけた新海の前に
そのまま立つ





藍「全て詳しく説明しろ。」



新「分かってるよ…

お前にはどっちみち
話さないといけなかったんだ。


ただ…!
A先生はまだお前達に
知られたがってない。


…そこだけは理解してやってくれ。」




その言葉に俺は頷き
それを確認した新海は
iPadのCTを拡大して俺の前に出す




新「知ったのは3日前。
A先生から頼まれて検査した。


その結果…
このデカイ爆弾が姿を見せた。」




藍「…転落事故の時の代償が
牙を向いたのか…。」




新「あぁ…俺もそう見てる。

気圧の変動が高いフライトドクターの仕事…
今まで破裂しなかったのが奇跡だ。」




その他にも俺は
3DのCT画像をチェックして
視神経と動脈瘤の距離や角度を確認する




藍「クリッピング術だと
視神経にかする確率が高い

コイル塞栓術の方が妥当だろ」




新「あぁ…
俺もそう思ってた…だが…」







藍「オペにリスクは付き物だ
A先生も理解してるだろ。」




新「藍沢ｯ!!」






俺の言葉に対して
腰をかけてた新海が俺の前に1歩出る

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