愛されたがり２【ハイキュー】

69・春 ページ19

見事、春高への切符を掴んだ我が烏野高校


わたしは会場の誰よりも泣いてみんなに馬鹿にされた

そりゃ、泣くよ！ばかちん！



田中「A、30分後にバス乗るからな」

「うん、りゅう…」

田中「大丈夫、ちゃんと伝えてこい」

「んっ、んう…」

田中「だー！！もう！！ほら！！」


なんでりゅうはいつも何も言わずに抱きしめてくれるんだろう

なんでもわかってくれる私のヒーローだ…





この会場で、私だけなにも成し遂げてない

ちゃんと、しなくちゃ




＊



「わかとしくん、お疲れ様」

牛島「A」


私は、テキトーに生きていた分、ちゃんと悲しい思いをしなきゃいけない場面が人よりも沢山あると自覚している


「かっこよかったなあ」

牛島「ああ、Aは相変わらず泣いてたな」

「わかとしくんのストレート、大好き」

牛島「ありがとう。」




「…あのね、わかとしくん」

牛島「嫌、やめてくれ、全部言うな」

「…？」

牛島「もう俺もこれで最後にする」



私はこれから、こうやって少しずつ精算しなきゃいけない

その度に泣いて、困らせるのかもしれないけど
最後のわがままだと思って抱きしめてほしい



牛島「抱きしめていいか」

「っ、うん、」


私の何倍も大きな広い背中

手

足


私に何度も好きと言ったくれた声

あのね、わかとしくん、
わたしもあなたのこと大好きだったよ

わたしなんかに心をくれてありがとう



牛島「一生の別れではない。ここでお互い、一区切りなだけだ」

「わかとしぐん〜〜〜」

牛島「泣くな」



その後も、りゅうとゆうが回収しにきてくれるまでずっと腕の中でウトウトしていた



次に進むために、

私が変わるために、



必要な別れだから。




目一杯の感謝と愛を込めて離れた。

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