愛されたがり２【ハイキュー】

65・引退 ページ15

「おかえり」

及川「ただいま」


今日、高校バレーを引退した及川さん

監督やみんなに、一番は潔子さんに気を遣わせて私がベンチに入った。

少しでも近くでこの人のプレーが見たかったのを、みんなわかってくれたようだった。烏野ベンチで嬉しいけど悲しくて、悲しいのに嬉しくて、そんなわがままな私の感情も、チームのみんなが支えてくれた。




及川「はあ、ほんと、クソ」

「快便だねえ」

及川「うちの連中と同じこと言わないでよ！もう！…でも、楽しかったよ」

「うん、全部わかるよ、及川さんのこと」




悔しかったこと

青葉城西バレー部が強い絆で結ばれていたこと

うちも、及川さんのチームも、100%出し切ったこと

目が腫れてる

みんなでたくさん泣いてきたんだ




及川「俺さ、海外でプレーしようと思ってんだよね」

「！…そうなんだ」

及川「全員倒すよ、全員ね」

「そっか…」



突然の報告

それは相談じゃなくて、既に決定していることの報告

少し、寂しかった




及川「ねえ、こんな関係やめてさ、俺だけのものになってよ。海外までついてきて。」



そう言った及川さんの顔はいつもより真剣

私には立派な夢もないし…それも良いかもね

いつものように、テキトーに二つ返事で了承するところだった


「ちゃんと、考えさせて」

及川「…うん、ありがとう」


その日はいつもより高いバスボムを入れて一緒にお風呂に入った

新しいパジャマをだして、一緒に寝た



これが最後だと誰かが私たちに教えるように、この日初めて二人で背を向けて寝た

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