#0 最後の思い出 ページ1
星屑が散りばめられた夜空は、美しい銀髪を持った兄妹を見下ろしていた。
「わたし、あしたから、サッカーする！ おにいちゃんみたいに、かっこいいシュート決めるんだ！」
「そうか、Aは頑張り屋さんだもんな。すぐに上手くなるよ」
自信満々になる妹、それを見守る兄。
兄の自主練についてきた妹は、元々興味を持っていたサッカーを本格的にやることを決意したようだ。
今は家までの道のりを兄妹仲良く帰っている。
自主練場の河川敷から家まではそう遠くない。
「そうだ。Aもサッカーを始めるなら、1つ、約束してほしい」
「やくそく？」
兄は夜の空を見上げた。
星がチカチカと光っている。
「1度やると決めたからには、絶対最後まで諦めないこと。どんなことが起きても最後まで突き通せ」
「？」
まだ幼い妹は頭に疑問を浮かべた。
「まだAには早かったかな。とにかくこの言葉を覚えておくんだぞ。Aが大きくなって、この言葉の意味がわかったら約束してくれ」
「よくわかんないけど、やくそくする！ おにいちゃんとのやくそく、する！」
兄との約束。
妹はそれが兄と自分の2人だけの繋がりのような物と感じた。
「じゃあこの星たちに誓えるか？」
「おほしさまたちに？」
空を埋め尽くす星屑たち。
白く、キラキラと輝く星もあれば、青く、鈍い光を放っている星もある。
「ちかう！ おほしさまたちに、おにいちゃんとのやくそく、ちかう！」
「俺も誓う。Aとの約束、破るわけにはいかないからな」
2人はその後の帰り道、サッカーについての話を楽しんだ。
これが兄と過ごした最後の思い出だと、妹……雪宮Aは記憶している。
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遊星(プロフ) - 更新停止になってますが大丈夫ですか？素敵な話なのに更新停止は勿体無いです。早く続き読みたいです。 (2021年10月4日 21時) (
レス) @page3 id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
星宮結城 - 篝火―かがりび―さん» コメ返し遅くなって本当に申し訳ありません！ 読みやすい等と言ってくださりありがとうございます！ 私のミスでパスワードを忘れてしまい更新ができません。リメイク版を作りましたので、そっちの方もよろしくお願いします！ (2018年6月23日 19時) (レス) id: 2baeaa7a68 (このIDを非表示/違反報告)
篝火―かがりび―(プロフ) - はじめまして。文章がしっかりしていて読みやすいですね！情景描写も綺麗です！！更新頑張ってください(^^) (2017年12月23日 15時) (レス) id: ef5ed683e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星宮結城 | 作成日時：2017年12月5日 20時
