１ 共謀 ページ1
「Aーーー！！！」
天気の良い昼下がり。北の大陸にある国、パドキア共和国のデントラ地区に位置するククルーマウンテンに、子どもの大きな声が響いた。
Aは縁側に腰掛け鳥たちに餌をやっていたのが、鳥たちは少年の声に驚いて羽ばたいていってしまう。
「あらら･･･」
Aは羽ばたいた鳥と手に残った種を見てため息をつくとエプロンを整えゆっくりとした所作で振り返る。
「A！ここにいたのかよ！」
Aの主人である銀髪の少年ーーキルア・ゾルディックはこの間９歳を迎えたばかりで、暗殺の仕事から帰ってくると一目散にAの元へ息一つ切らさずに現れた。彼はビシッと人差し指を指すと、彼より少し年上にあたる少女に叱責する。
「坊っちゃま、おかえりなさい･･･！お召し物を変えられますか？」
「いいよ、後で。お前、ほんとすぐどっか行くんだよなぁー！昨日は地下室で掃除してたし･･････ん？それなに？」
Aはニコリと笑ってキルアに尋ねるも、キルアは断りAの掌の種を見る。Aはキルアに種をよく見せ、「エン麦ですよ。ここで鳥に餌をやってました」と言うとキルアは興味が無さそうに「ふーん」と相槌を打った。
「そんなことよりさ、A、今から遊ぼうぜ！」
キルアは目を輝かせると両手を祈るように握ってAを見る。一貫してニコニコとしていたAは、握られたキルアの手にそっと自分の手を重ねると「坊っちゃまは、今からシルバ様との訓練がございます」と告げた。
「なッ･･･」
一気に青ざめるキルア。Aの手から離れようにも、重ねられた手はキルアをビクともさせない。Aは片手でキルアの手を押さえつけると、ポケットからトランシーバーを取り出した。
「お忙しいところ恐れ入りますシルバ様。Aです。キルア様を確保いたしました」
Aがそうトランシーバーに告げた瞬間、光の速さでキルアの父ーーシルバがその場に空から降ってきた。
「ご苦労だった、A。お前はいつも優秀で助かるよ」
「身に余るお言葉でございます」
シルバはAに確保されたキルアを肩に担ぐと、キルアは口と目をかっ開いて「お前ら、グルだったのかよ〜〜！！俺を騙しやがって！！！」と今にも飛びかかって来そうな勢いで言った。
「キルア、今日は新しい暗殺術を教えてやる」
「えっホント！？」
「本当だ」
稽古場に向かう親子２人を見てAは頬を緩ませた。
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chain.(プロフ) - 七面鳥ぱんさん» 七面鳥ぱんさん！好きと言って頂いてありがとうございます😭✨全然更新できてなくてすみません💦 (2022年6月27日 20時) (
レス) id: 8c2c14010e (このIDを非表示/違反報告)
七面鳥ぱん(プロフ) - めちゃ好きです (2022年6月19日 2時) (レス) @page10 id: 54cc13708a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：chain. | 作成日時：2022年5月7日 18時
