双子の兄は如恵留。 (ページ13)

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Your side
学校から帰って、部屋で課題をやっていたら、ドアを叩く音が…

A)どーぞー…あ、のえ兄おかえりなさい！ご飯、母さんが何か買って帰ってくるってさ！お風呂入るなら先に…

如)A、今ちょっといい？

A)うん、いいけど…って、ちょ、何！？

グッと腕をつかまれ、のえ兄の部屋へ連れて行かれた。

A)どうしたの？なんか怒ってる…？

恐る恐る私は彼に問いかけた。すると今度は、私の両肩に手を置き、真っ直ぐに私の方を見つめられる。

如)そうだね、ある意味怒ってる…。だってこれ…

そう言って見せられたのは私とのLINEの画面。

如)風の噂で知ったんだよ…補習なんて嘘ついて、俺と会うのを避けてるって…

A)そ、それは…

兄の見たことない顔、態度に怯んでしまう私。かなり怒っててヤバい…と思っていたら、今度は急に悲しげな顔をした。

A)の、のえ兄…？

如)悲しいよ…他の女の子を気遣って、こんな嘘つかれてさ？

A)ご、ごめん…でも、そうしないと私…

一瞬、何のことかな…なんてとぼけてみようとか思ったけど、本当のことを話してと言わんばかりのその瞳に見つめられては嘘なんてつけるはず無かった。

如恵留side
A)…ってことがあってね、のえ兄に心配とか迷惑とかかけたくなくってさ…ごめんね？

ゆっくり、詰まりながらも俺を取り巻く女の子たちを気遣って適当な嘘をついたこと。そんな女の子たちに面と向かって酷いこと言われていたこと。全部全部話してくれた。

如)そんなことが…！今まで気づかなくてごめん!!

A)ううん、私が迷惑かけないようにって、気づかけないようにしてただけだから気にしないで？

ごめんな…辛かったよな…そんな思いを込めて、ギュっとAを抱きしめた。

如)よし、俺がなんとかする！

A)なんとかって、どうすんの？

如)まぁ、見てて？

俺は良い事を考えた。もうAが悲しむのはごめんだからね！