まもりたい (ページ21)

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裕side

亮『ぱぱー！ままー！』

裕『俺行くわ』

雛『たぁくん、中入ろっか』

忠『うん』

亮は俺らがおらへんことが寂しかったのか
おもちゃをぐちゃぐちゃにして泣いてた

裕『ごめんなぁ、亮』

亮『りょー、ひとりぼっちやった！』

裕『ごめんごめん、一緒に遊ぼっか』

亮『ぼくもおにんぎょうほしい！
たぁくんだけずるい！』

亮が指さしたのはたぁが持ってるぺんぎん。
亮には我慢させたんやっけ、、、
確かにたぁが持ってて亮だけ持ってへんのは
可哀想やんな、、、

亮『りょーにちょうだい！』

裕『たぁ、お兄ちゃんやろ？亮にあげてーや』

雛『裕！だめっ！そんなこといわないで！
亮、これはたぁくんのやからだめ。
また今度買ってあげるからね？』

雛に言われて気がついた。
俺、またお兄ちゃんを押し付けて、、、
もし亮にぺんぎんをあげたら
たぁのペンギンはなくなる。
俺、ほんま何やってんねんな、、、

亮『やだっ！これが欲しいの！』

忠『いいよ、りょーちゃんにあげる』

雛『たぁくん、我慢しなくていいのよ？
これはたぁくんが買ってもらったんでしょ？』

忠『お兄ちゃんだから大丈夫だよ。』

たぁはそう言って亮にぺんぎんを渡した。
嫌な顔ひとつせずに、、、。
ごめんな、たぁ、俺のせいで、、、

裕『亮、やっぱりたぁくんにどうぞして。
これはたぁくんのやから』

亮『たぁくんがくれた！』

忠『たいせつにつかってね？』

たぁはそれだけ言って部屋に入った。
水族館に行って同じ人形を買って
たぁにはこれを返そう。
これは亮やなくてたぁのものやから。