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私はどうだろうか、こーじさんが他の人といることを想像してみてもダメだ、やっぱりピンとこない。
「一緒にいたいって思うなら、気持ち伝えた方がいいよ。もし告白しないで、いつか後悔したって遅いかもしれないじゃん……」
風が頬を撫でる。
予鈴が鳴り響く屋上で、私は掴めない気持ちに戸惑うばかりだった。
告白しなかったら、いつか後悔する日が来るのかな。
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「こんにちわ、藤原さん」
バイトに入ると既に来ていたこーじさんに出迎えられた。
「こ、こーじさん!?」
従業員が休憩する部屋、パイプイスに座り長い足を組んでニコッと手を振られた。
「こんにちわ!あっ、あのこーじさ……」
名前を呼ぼうとすると、こーじさんは綺麗な人差し指を唇へと押し当てる。
ん? なに?
首を傾げる私を手招いた。おいでおいでって。
呼ばれたことが嬉しくて素早く歩み寄る。
「仕事場では名字で呼んでくれんか? 周りの目があるから……ええ?」
「あ、…はい」
頷いてみたものの、頭の中は疑問だらけ。
どうして今更?
周りの目ってなに?
こーじさんは、私との仲をみんなに知られたら困るのかな?
そこでふと思った。私とこーじさんの関係ってなんなんだろうかって。
友達なのか知り合いなのか、関係を聞かれたらなんて答えたらいいんだろか。
またわからないことが一つ増えてしまう。
「あっ! 向井さんだ!今日はどれくらいるんですか?」
休憩室のドアが開き、私と同じシフトだった一個上の相沢さんがこーじさんを見つけて走り寄った。
その瞬間、軽く肩が当たり身体がよろけた。
ぶつかってきたくせに本人は謝りもせずにこーじさんに夢中で、それにムカつきながら当たった肩を擦る。
「んー、今日は二時間くらいかな。この店の他にも回らなきゃいけない場所があるから」
「そうなんですかぁ。あれ? てか向井さんって眼鏡かけるんですね?」
眼鏡?
あ、本当だ!
眼鏡をかけていることに今更気づいて、私をチラチラと見てみる。
うわ、かっこいい。
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ゆきんこ(プロフ) - ももさん» ももさま!コメントありがとうございます😭🙏 あまりコメント頂けないので面白くないんだろうなって思ってたのでとても嬉しいです😆 最後まで楽しんでもらえるように頑張ります!! (2022年3月19日 9時) (レス) @page38 id: aab9c47478 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 恋の始まりのキュンをいただきました(^^)くーっ!続き楽しみにしています。 (2022年3月18日 23時) (レス) @page39 id: 32975d39fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。さーーーん!!コメントありがとうございます😆待ってたって言葉が嬉しいです!!ありがとうございます😊頑張ります♡♡ (2022年3月10日 9時) (レス) id: aab9c47478 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - こんにちは!待ってました、🧡さん!更新楽しみにしてますねっ! (2022年3月10日 7時) (レス) @page6 id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2022年3月9日 23時