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「なんか勘違いしとるみたいやな……」
「か、勘違い……?」

参ったと額に手を押し当てて、もう片方の手でいつものように頭を撫でてくれた。


ほわんとこーじさんの香りがする。甘ったるい感じ。


「ヤバいってのは…まぁAちゃんの顔つったら顔やけど」
「やっぱり勘違いじゃない!」
「ちゃうっつーのっ!!人の話は最後まで聞かんかい!」

どうやら本当に勘違いかもしれなくて、声を上げたこーじさんに私は顔を向けた。
聞く気になったことで、安堵感を漂わせたこーじさんは言う。


「…………」
「…………」


どうしたんだろう?

待ってるのに、何も言ってくれない。


こーじさんは何度となく口をパクパクさせては、また結んでしまって話を聞くどころか会話すらない状態。

私、こーじさんを困らせてるのかな?


不安になって胸に手を押し当てた。



「……あんなAちゃん。仮にも俺も男やから女の子に見つめられると……」
「こーじさん?」


また黙ってしまったこーじさんを、今度は私が覗き込む形になった。
すると一瞬見開いた目を細めて、顔を窓の外に向けてしまう。


ガーン!!

き、嫌われたのかも!?


「やからそうやって見んな言うとんねん!」
「なっ、なんでですかぁ!?」
「俺かて男や言うてんねん!意味を察しろやー!!」


……わかるわけないじゃん。


女の私に男の気持ちなんてわからないよ。
怒られたみたいで、シュンと項垂れた私を見て大きな溜め息が聞こえてくる。


「……その、やな…Aちゃんは、もうちょい男は危ないもんやいうのを知らなあかんと思うねん」
「……はぁ」


意味が理解できないまま、新たな難問を突きつけられた。
まったくいろいろわからないことだらけで困ってしまう。


「それよりAちゃん、腹は減らんか?」


そう聞かれてタイミングよくぐーっと音を鳴らした私のお腹。


恥ずかしいっ!!


「ふふ、なんか食べ行くか」


時計を見て「よし」と、頷いていた。


あ、門限を気にしてくれてるんだ。


やっぱりこーじさんは面倒見がいいというか、しっかりしてる。怒ると怖いけど、それでも優しい人。
何を食べに行くか相談しあっていると、私の携帯が鳴った。

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設定タグ:SnowMan , 向井康二 , 深澤辰哉   
作品ジャンル:恋愛
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ゆきんこ(プロフ) - ももさん» ももさま!コメントありがとうございます😭🙏 あまりコメント頂けないので面白くないんだろうなって思ってたのでとても嬉しいです😆 最後まで楽しんでもらえるように頑張ります!! (2022年3月19日 9時) (レス) @page38 id: aab9c47478 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 恋の始まりのキュンをいただきました(^^)くーっ!続き楽しみにしています。 (2022年3月18日 23時) (レス) @page39 id: 32975d39fb (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - みぃ。さん» みぃ。さーーーん!!コメントありがとうございます😆待ってたって言葉が嬉しいです!!ありがとうございます😊頑張ります♡♡ (2022年3月10日 9時) (レス) id: aab9c47478 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ。(プロフ) - こんにちは!待ってました、🧡さん!更新楽しみにしてますねっ! (2022年3月10日 7時) (レス) @page6 id: fb4296a570 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2022年3月9日 23時

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