キズナ【イナズマイレブン】 (ページ24)

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シット04 ページ24

少し潤んだ、夜空のような瞳に引き込まれる。その瞳は、いつものような少し切れ味のある光ではなく、恍惚とした、ぼんやりとした光が宿っていた。

ここまでされて、Aが俺のことが好きだと気づかないほど鈍感じゃない。……自惚れかもしれないけど。でも、ここまでされたらもうどうにでもなれ、と思ってしまう。だから、

「好きだよ。A」

「Aのことが、どうしようもないくらい好きなんだ」

「他のヤツと話してたりするとすぐに嫉妬しちゃうけど」

「こんな俺でも、付き合ってくれるか？」

言った。ついに言ってしまった。もう後には引けない。

今までは直視できなかった彼女の瞳をまっすぐに見つめ、返事を待つ。どんな結果であろうと、絶対に目を逸らしてはいけない。俺は、器用じゃないから。だから、とにかく一直線に、ストレートに想いをぶつけた。

彼女は少し目を伏せると、俺の胸に顔を埋める。腕を俺の首に回すと、背伸びをして耳元でそっと囁かれた。

「私も、好き」

彼女の吐息が少しくすぐったい。彼女のあまりの近さに顔が火照るのを感じた。……いやいや、ちょっと待て。コイツ、今、す、好きって。

信じられなくて…いや、本当だと嬉しいんだが、なんというか、意外すぎて理解が追いつかない。Aが、俺のことを、好き？

チラリとAを見やると幸せそうに微笑んでいた。これが嘘だとは思えない。

視線が、合う。俺たちはお互いに吸い込まれるように、どちらからともなく動き出し、

ーー再び、唇を重ねた。

ーENDー