運度神経 ページ6
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A｢さて、練習しよ！｣
海司｢…って、光輝来てないじゃん！｣
あの日からほとんど練習に来なくなった光輝。
理由はこれといって教えてくれなくて
“今日も行けない”というメッセージが
グループではなく私個人に送られてくる。
A｢あ〜…今日も来れないみたい｣
陸｢また？｣
海司｢もう、何日もそれじゃん…理由は？｣
大会も近いというのにこうも休まれると
流石の海司と陸もピリつき出して、
A｢…ごめん｣
きちんと光輝と話が出来ない自分が嫌になる。
陸｢落ち着けって…Aが悪い訳じゃないし、
そんな責めたって意味ないだろ｣
海司｢はぁ…とりあえず練習しよ｣
それぞれウォーミングアップをしてボールを持ち、
コートに立つ。
しばらくシュート練習をしていると、
竜｢へぇ、ここで練習してんだ？｣
A｢竜！｣
陸｢何だよ、やっぱ興味あんじゃん｣
竜｢ねぇよ、Aが見えたから寄っただけ｣
そう言いながら階段を下りてきた竜は
すぐこの場の違和感に気付いた。
竜｢光輝は？｣
竜｢今日は来てないよ｣
海司｢最近いつもこうなんだよ、大会近いってのに…｣
その言葉に何か考え込む竜。
A｢そうだ、時間あるなら2人の練習に付き合ってよ！｣
竜｢は？｣
海司｢いいじゃん、それ！｣
竜｢いや、団体競技苦手なんだけど…｣
陸｢いいから頼むよ、練習だけでいいからさ｣
私達のお願いに最初は断りながらも
なんだかんだ嬉しそうに練習に付き合ってくれた。
初めは慣れない動きに戸惑いながらも
少し教えれば完璧にこなす竜。
やっぱりその運動神経を喧嘩だけに使うのは
もったいないような気がした。
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作者名：ちゃそ
| 作成日時：2021年8月13日 10時
