25話 決意 ページ26
kn side
「Nakamu…？」
震える声で、そう尋ねる。
するとNakamuは、俺を見て驚いた表情をする。
一瞬、バツの悪そうな顔を見せたが、あせあせと話し始める。
「あ、いや…これには深いワケがあって…」
しどろもどろにNakamuは苦笑いを浮かべている。
コソッとスマイルは俺に耳打ちしてきた。
「…やっぱり、話すべきなんじゃないのか？…というか、もう知ってそうだけどな」
「……」
呆然とする俺を他所にNakamuはBroooockに手を差し伸べる。
「大丈夫だった…？何もされてない？」
「……大、丈夫…」
BroooockはNakamuの手にぴくりと反応する。
大丈夫、と言った声は明らかに震えていた。
まぁ、理由は分かる。
昔のNakamuだったら、何されるか分からない状況だし。
とりあえず縛られていたBroooockを解放して、怪我がないか確認する。
「…こいつ誰？」
今まで気づかなかったが、黒服の男が気絶して倒れていた。
多分Broooockの任務で向かった組織の一員なんだろうが。
俺の疑問にNakamuがけろっとした顔で答える。
「あー…なんか殴ったら気絶しちゃったよ？ぼこーんって」
擬音が可愛すぎる。
「おい(小声)」
「ｲﾃｯ」
「お前今集中してないだろ(小声)」
「ｽｲﾔｾﾝ」
スマイルに腕をつねられた。
やっぱり惚気ってわかっちゃうらしいね。
…じゃなくて！
「なんでNakamuがここにいるんだ！？」
「えー…散歩してたら、Broooock、が、誰かに追いかけられてたみたいなのをたまたま見かけたから、ついて行ったら、ここに来てて、危険そうだったから、助けた」
多少言葉を詰まらせながらも、Nakamuは答えてくれた。
ここまで来たなら、もう黙っていなくていいか。
とはいえ、ここで話すのは気が引ける。
こいつらの仲間が来るかもだし。
「Nakamu」
ボソッとスマイルがNakamuを呼ぶ。
それに気づいたのか、Nakamuはスマイルに視線を向けた。
「…一旦ここを出よう。話はそれからだ」
「う、うん…？」
その言葉には俺もBroooockも同意して、こくりと頷く。
走ってこの建物を出て、基地の方へ歩く。
「みんな、どこにいk…」
「この間さ、Nakamuは記憶喪失だって言ってたよね」
「へ…？」
Nakamuの言葉を遮るように俺は話す。
「記憶喪失だから、1ヶ月以前の記憶がない、って、俺に言ってきたの、覚えてる？」
「……」
Nakamuは黙って頷く。
覚えていてくれてたようだ。
「じゃあ、ちょっと、話をしよっか」
目をやった先には、見慣れた基地があった。
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あおみどり(プロフ) - Ayameさん» コメントありがとうございます！この小説を楽しんで頂けたようで嬉しいです！次回作も是非よろしくお願いします〜！ (2022年6月15日 7時) (
レス) id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
Ayame(プロフ) - 執筆お疲れ様でした！完結おめでとうございます！とても好きで更新をいつも楽しみにしていました！本当に良作品をありがとうございました！ (2022年6月15日 1時) (レス) @page37 id: 178e5a4b78 (このIDを非表示/違反報告)
あおみどり(プロフ) - のんさん» いつも見てくださりありがとうございます〜！めっちゃ嬉しいです励みになります！！ (2022年5月17日 23時) (レス) @page33 id: 65d1867b2a (このIDを非表示/違反報告)
のん - あおみどりさんの小説、やっぱし好きです〜！ (2022年5月17日 5時) (レス) id: 23d1b06221 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ﾜ！！やっぱり神だ…… (2022年3月3日 2時) (レス) id: 73f49162b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおみどり | 作成日時：2021年2月4日 22時
