その時は来たり ページ43
．
季節は巡り、春。
悠月Aが諜報部に戻り、凡そ半年経った頃。
任務遂行の時刻が迫っていた。
「よし、全員時計出せ。只今の時刻、十時五十五分三十四秒。異常ないか」
「「有りません」」
「救助班、追跡班、監視班。異常ないか」
「「有りません」」
一つ一つ、異常がないか確認し、全て終わった頃には、時計の針はもうすぐで十一時を指そうとしていた。
カチリ。
針が動いたと同時に、部長が言った。
「只今より、極秘任務を遂行する!全員持ち場へ!!」
.
ピシリ、パキ。
そんな音が、本丸で鳴った。
いつも聞いてるような、日常で起きるものとはやや違う音が。
本丸の刀剣男士は、全員その音に気づき、外を覗いた。
「な…なんだあれは!」
「結界にっ、ヒビが!!!」
本丸に焦りの色が滲み出したにも関わらず、審神者部屋に居る三人は、至極落ち着いて平然としていた。
「…来ましたか」
「予定通りです。計画が順調過ぎて、むしろ怖いですねぇ」
「あの者は来るのか?」
「来ると思いますよ。大切な人が傷付くのを、あの人は一番嫌いますから」
「…では、私達は予定通り動きます」
「お願いします」
宗三左文字と岩融が審神者部屋を出ると、加州清光が丁度駆け付けて来ていた。
全く正反対の雰囲気で、彼等は話し始めた。
「結界が、ヒビが入ってる!主は大丈夫なの!?」
「何も気にしなくて良いですよ。それより貴方は、こんな所に居て良いのですか?」
「こんな所って…主が危ないんだよ!?なのに、」
「彼女は我等の主ではない」
岩融の言葉で、加州清光は次の言葉が出なくなった。
理解が出来なかった、彼の言っていることが。
「何…言ってんの?」
「薄々気付いていただろう。この本丸の"違和感"に」
「違和感…?」
ズキリと、頭が痛む。
鼓動が速くなった。
岩融の言っていることが分からない、分からないはずなのに。
何だ、この、頭の奥底で理解しているかのような感覚があるのは。
一部始終を見ていた宗三左文字は、息を一つつくと、岩融に声を掛けた。
「行きましょう、岩融。このままでは、あの人が来る前に本丸が潰れます」
「あぁ」
加州清光の横を通り過ぎ、彼等はどんどん歩いて離れていった。
清光くん。
「…あんたは、誰?」
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よこみ(プロフ) - …さん» 夜分遅く大変失礼致します。コメントありがとうございます!そのように言って頂けて嬉しいです。 (2019年7月9日 1時) (
レス) id: 5f62df7634 (このIDを非表示/違反報告)
… - すき (2019年6月10日 20時) (レス) id: 1276fff981 (このIDを非表示/違反報告)
よこみ(プロフ) - 幽華睦月芙蓉伊-零号機さん» コメントありがとうございます!返信遅くなり申し訳ありません。今後とも宜しくお願いします!! (2019年2月17日 15時) (レス) id: 5f62df7634 (このIDを非表示/違反報告)
幽華睦月芙蓉伊-零号機 - んんんんんっ…めっちゃいい話です！これがというか、まとめ読みしましたぁ！続きとか待ってます！でもお体にはきをつけてください！ (2018年12月18日 19時) (レス) id: 1c7ece0b61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よこみ | 作成日時：2018年12月13日 17時
