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父上 壱 ページ9

今日も、モビーは平和。

きっと、明日も平和だ。

皆は、そう思っていた。


その日、Aは、夕飯とデザートを食べ終え、その他諸々を済ませ、眠りについた。


朝、目が覚めていつもの様に身支度を整えたAは、朝食を済ませ、白ひげの部屋へ向かった。



コンコン


『父上、入るね。』

白「あぁ、Aか。いいぞ。」


ガチャ

白ひげの部屋では、白ひげに点滴をつけるべく、ナースたちが動いていた。


『おはよう、父u…!』


点滴の蓋が開けられ、白ひげに刺そうとした時、Aの体がゾワリと反応し、鳥肌がたった。


白「どうした?A?」

おい


地を這う様な低い声が響くと同時に、Aからとてつもない殺気が放たれた。

顔には青筋が浮き出て、両頬に痣も出ている。


白・ナースたち「「!?」」

『ナース、その液体はなんだ。薬ではないだろう。』


再び、地を這う様な声が響く。

ナースが怯え、震えながら答える。


ナ「な、何言ってるの?Aちゃん?これは薬よ?」

『いや、薬ではない。でなければ私の体はこう反応しない。』

ナ「何言ってるのよ?さぁ、続けてちょうだい。」


Aが動き出したナースの手に水を当て、点滴を落とさせる。


ナ「あっ!」


点滴が床に流れ出した。

再び、Aの体がゾワリと反応する。


『ハク、コク』

ハク・コク「「お呼びでしょうか(ものすごく(いか)っておられる...)」」


Aが式神を召喚した。


『この女たちをこの部屋の外へ連れ出し、隔離しろ。何にも触れさせるな。逃がすことも許さん。いざとなればあれ(・・)を使っても構わん。』

ハク・コク「「御意」」


ハクとコクがナースたちを囲い、連れていく。


白「A、どうしたんだ。」

『父上、今は話しかけないでくれ。怒りで我を忘れそうなんだ。ただ、これだけは言える。私は、父上の味方だ。』

白「それだけ聞けりゃ十分だ。分かった。」


白ひげが黙る。


『斑』

斑「はい、主様。(とてつもなくお(いか)りだ。)」

『今日の鍛錬は中止だ。そう隊長たちに伝えてこい。それと、マルコを呼んで来い。』

斑「御意」


斑が部屋から出る。


『神の呼吸・捌ノ型・神隠し』


Aが、刀を使わずして技を出す。

白ひげの部屋は、紫色の濃い霧で覆われた。


Aは、怒りに身を震わせ、今にも刀を抜いてしまいそうな手を、必死に抑えていた。

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宵桜の館(プロフ) - さららさん、褒めていただけてとても嬉しいです!ありがとうございます!頑張ります!今後ともよろしくお願いします! (2021年1月6日 9時) (レス) id: 4cc17d4cb0 (このIDを非表示/違反報告)
さらら - もう毎日読んでいます!夢主ちゃん、カッコいいですね。もう、好きです!!宵桜の館さんの小説の書き方がすごく好きです。これからも無理せずに頑張って下さい!! (2021年1月6日 2時) (レス) id: cd2db48ac1 (このIDを非表示/違反報告)
宵桜の館(プロフ) - せつさん、ありがとうございます!とても嬉しいです!頑張ります! (2021年1月5日 23時) (レス) id: 4cc17d4cb0 (このIDを非表示/違反報告)
せつ - 楽しく読んでいます!!続きを楽しみに待ってます!これからも頑張ってください! (2021年1月5日 13時) (レス) id: 37a41e6b9a (このIDを非表示/違反報告)
宵桜の館(プロフ) - セツさん、ありがとうございます!頑張らせていただきます!凄く嬉しいです!今後とも、よろしくお願いします! (2021年1月4日 0時) (レス) id: bb7c3f66ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:宵桜の館 | 作成日時:2021年1月3日 4時

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