死霊捜査官【d!】 (ページ23)

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．来訪者ページ23

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　これは、一体どういう事なのだろう。目の前のウツとチーノと呼ばれる青年の記憶が一切ない。さっきまで私は、あの方の傍にいた筈なのに。あの方の命を守る為に、私はいた筈なのに。いや。

違う。

私は、首を切られた。
私は、死霊に貫かれた。
私は、炎に巻かれた。
私は、腕に注射器を刺した。
私は、川に飛び込んだ。
私は、高い■から■■■りた
私は、■■■■■■■■
私は、■■■■■■■■■■■■
私は、■■■■■■
私は、繧ｾ繝?縺ｫ殺された
遘√?繧ｾ繝?縺ｫ谿ｺ縺輔ｌ縺！！

「ま、待ってください！何の話をしているんですか？私は、私は…あの方の補佐か」
「A、大先生の戯言なんて相手にせんでええで。」

　木賊が目を覆う。ふと、生まれたての身体は誰かに抱きとめられ、居心地の悪い世界に漸く自分のいる場所を得た。耳元で囁くその声に聞き覚えがある。その声を、私はずっと求めていたような。その声は、確か………

「クソっ、最悪や。」
「師匠！！」

　焦ったウツとチーノの声がする。恩寵の気配だ、敵意を抱いているのだろう。分からない、なぜ彼に対してそんなにも恐れているのだろうか。だって、貴方達は仲が良かったではないか。煙草嫌いな貴方は、彼の事を毛嫌いしていたかもしれないけれど根っこの部分はそこまで嫌いじゃなかった筈だ。どうして、私はこんな事を思い出しているのだろうか。なぜ、私はこんな事を知っているのだろうか。

「Aは俺の補佐官。俺だけのAやねんで。」
「ぞむ、さま？」
「お帰り、A。」

そうだ、完全に思い出した。
私は、神父ゾムの補佐官だ。

　いつの間にか彼の元を離れていたようだが、私の職務はそれ以外にない。目を覆う手と反対の手が私を優しく撫でている。憑き物が落ちていくような、そんな心地だ。刹那、前方より燻っていた殺意が飛んでくる。間一髪でゾムが受け止めてくれたようだった。

「俺の師匠に手出さんといてもらえます？」
「人間風情が、俺にかなうとでも？」