スマホから推しがでてきた 続 【北信介】

体育祭 9 ページ10

次は二人三脚、北さんは何番目だろうか。

そんなことを思ってるとすぐに並んでる北さんは見つかった。

あれ、北さんの隣に並んでる人

男子じゃない。

いや落ち着け、まだ北さんが女子とペアって決まった訳じゃない。

うん、他の人ベアは男子同士とかだし。

深呼吸をする。

その間にもう開始していたようで、応援の声が響く

北さんはやっぱ隣の先輩と仲良さそうに話してるし、

あっ、足！紐で先輩と結んでる！！

これで北さんとその先輩がペアなのは確定事項だ。

一気に胸の中にはモヤモヤとした物が顔を見せる

北さんも達の番になって、二人は走りじめる。

(息、ピッタリじゃん。)

それに女の人の先輩よく見なくてもわかるくらい、

顔かわいいしスタイルも良い。

身長は高いのに出るとこ出てるし、足細いし。

北さんと笑顔で走ってる2人は正にお似合い、の一言。

なんだろ、胸が痛い。

いまさら胸の成長痛が来る訳でもないし心が痛い、の方が合ってるだろうか。

そうだよどうせ私は貧相だし伸び代もねえよ！！！

1人で内心キレ散らかす。

「柘榴、なしたん」

『お、治君。ごめんなんでもない』

自分の胸にキレてましたなんて言ったらハニカミに支障が出るしそれ以前にそんなこと言うわけもない。

「腹減ってん？飴食べる？」

少し心配そうに言ってくれる治君。有難いけど治君みたいにお腹を空かしてる訳じゃないんだよ。

『ううん、大丈夫。ありがとね』

そう言えば宮君に貧相だと言われた時も治君なりにフォローしてくれたのを思い出す。優しい。

体育祭 10→←体育祭 8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す