【SERVAMP】吸血鬼の憩いの場 ４【女主】

173話 父さんに勝って 御園side ページ30

御園side


僕は 御国の部屋で見つけた手紙を持って 父さんの所へ向かったー…。



門｢…ｯ…！？どうして それを…！？捨てた…はずの…。｣



僕の手から 手紙を見た途端…動揺する父さん…。



園｢御国の部屋でみつけました…御国が拾って取っておいたみたいです…。｣



父さんは 状況が掴めず唖然としていたが…ふと リリイの首元へ視線をむけると 目を見開いた…。




門｢…その時計…っ…まさか…私が彼女に送って返されてしまった……((園｢父さん｣





父さん…聞いてください…。




僕の…"決意"をー…。




園｢僕は…みんなを守りたい…。

だから…僕はリリイと一緒に 城田達と行きます。((門｢！…ｯ…やめなさい御園！！サーヴァンプとはもう……！！｣


園｢ー…リリイ…、｣




父さんの言葉を遮って 僕はリリイに血を飲ませると、父さんに幻術をかけた…。




瞬間…部屋ではなくチェスのボード上にかわり、お互いに"KING"として 椅子に座っている体制になる。




園｢…父さんや兄さんとチェスをするのが好きでした。


でも僕は…いつも負けそうになって…その度に父さんは『また今度』と席を立ちました…。｣




父さん… 今までありがとう。




園｢いつも僕は最後まで勝負をして欲しかった。

ー…ちゃんと"向き合って"欲しかった…。｣



僕は いつまでも『子供』じゃない…、



いつまでも守られている訳にはいかないんです…。



園｢これは…幼かった僕がリリイと契約して最初に作った術です。どちらかが勝つまでここからは出られない…。ルールは普通のチェスと同じ…。｣



門｢………。｣



何も言わず 呆然とした表情の父さんは今何を思っているだろう…。


園｢父さん…あなたが与えてくれた庭で守られて僕は育ちました。

そして 今日…ここで… ｣




だから 父さんー…



園｢父さんに勝って 僕は庭を出ます。｣




ー… この あたたかい 秘密の園を…。

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