163話 "色欲"から生まれ"嫉妬"に守られた子 御門side ページ20
御門side
御園の本当の母親は…"嫉妬"によって 私の妻が殺してしまった…。
門〔…なん…てことを…〕
妻〔あなた…あの女性と手紙のやりとりをしていたでしょう…。簡単だったわ…吸血鬼を使ったのー…証拠も何も残らない…。〕
その言葉に 私は酷く驚いた…。
門〔お前…ッ…嫉妬のサーヴァンプと契約したのか!?危険だと知っているだろう…!!〕
吸血鬼を使ってまで どうして… そう思ったよ…。
妻〔…なんで分からないの!!?憎らしくて妬ましくてどうにかなってしまうの…ッ…。〕
その時…御園が微かに声をあげたんだ…。
門〔……!〕
妻〔…あなたが憎くて…あの女が憎くて…でも…ッ…それでもー…この子供は関係ない…!!
"色欲"におぼれたのは あなたとあの女で…この子を殺す理由にはならなくて…っ〕
その言葉は私の胸に突き刺さったー…。
こうなってしまったのは…全て私の責任だ…。
門〔…すまない…全て私のせいだ…。〕
やっとのことで 声を振り絞る…。
私は それ以上の言葉が出てこなかったんだよ…。
でも…せめて 子供は無事で…よかった…。
悪いのは…私達 大人であって…この子には 何の非もない…。
私達のエゴだと気づいてはいたが…それでも この子を愛することが せめてもの罪滅ぼしになると思っていたー…。
私は 全てを御国に打ち明けた…御国は取り乱すでもなく怒るでもなく…淡々と正論を述べてこう言ったんだ…。
ー…『オレはあなたを軽蔑するよ』
……と…。
我が子ながら ぞっとした…。
"ああ…とんでもないことをした…"
御国の その言葉は…そう改めて実感させられるのに 十分過ぎるくらいだった。
御園は愛らしい子で…御園を愛していつくしむことで許された気になった…この子を守り愛することが 死んだ御園の母親への懺悔であるみたいに…。
ー…だが 妻の精神はすでに"嫉妬"にのまれてしまっていた…。
…七年前のあの日…
おそらく妻は御園をも殺そうとした…。
御国はそれに気づいていたんだ…、
御国と妻に何があったかは分からない。
しかし… 駆けつけた時には 妻は息絶え 御園はリリイに抱きかかえられていて…。
『御国が嫉妬のサーヴァンプを連れ出ていった…。』
そう聞いたときに 私は全てを理解してしまったー…。
そして… 御園に"偽りの記憶"を植え付けたんだ…。
門〔…なんて…ひどい夜だ…
ー… "強盗"が入るなんて…。〕
102人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まっちゃ* - 続編おめでとうございます!ボクも強欲組、本っっっ当に大好きなので楽しみでした!最新のほうは更新無理せずかんばってくださいね!(ボクッ子なだけですので・・) (2018年1月24日 22時) (レス) id: cd2ef48f8b (このIDを非表示/違反報告)
KitKat_Lihit(プロフ) - みゃいーるさん» 分かります!!とても可愛いですよね!(*^^*) (2015年4月27日 23時) (レス) id: a35409c87f (このIDを非表示/違反報告)
みゃいーる(プロフ) - KitKat_Lihitさん» 私強欲組が一番好きなんですよね!電波キャラかわいいですww (2015年4月27日 22時) (レス) id: 044d4d5f1f (このIDを非表示/違反報告)
KitKat_Lihit(プロフ) - 空夜さん» ありがとうございます…!!強欲組の出番が増えてくるので、私自身 ソワソワしてます! (2015年4月26日 0時) (レス) id: a35409c87f (このIDを非表示/違反報告)
空夜(プロフ) - 面白いですね!強欲組いいいいいいい!!!! (2015年4月25日 23時) (レス) id: 044d4d5f1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:KitKat_Lihit | 作成日時:2015年4月19日 17時