【SERVAMP】吸血鬼の憩いの場 ３【女主】

104話 助けて ページ10

どれくらい 座り込んでいただろうー…



時計の無い この部屋では、今が何時かさえも分からなかった。


『……出な…きゃ…』



"ここ" に もういたくないー…。



目眩と頭痛のせいで フラつく足元…、


ぼんやりとしか見えない 世界…、





それでも 私はこの部屋から頑張って出た。


長い廊下を 壁に手をついてフラフラと歩く。



『………この廊下…見覚えが……』



真っ白な廊下…



長くて どこまであるのか分からない…



『……ｯ！！！(ノイズの…！！)』




前に ノイズの切れ間に見えた 場所だ…。



『…なん…で…』



どうして そんな所に自分は居るんだろう…。



あの時 ノイズの切れ間に視えた "モノ" が、途端に 鮮明に思い出される。



逃げ惑う自分、



｢化け物｣とあちこちから聞こえてくる声、



白衣を着た 大人、



腕が持っていかれるかと思う程 強く掴んで どこかへ引きずっていこうとした 男性ー…、



『……だ………い……だ…や…だ…いや…だ…いやだ……いやだ…いやだ…いやだ いやだ いやだ いやだ いやだ いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ！！！！』



私は 化け物じゃないー…ｯ…



痛いー……



腕が痛いー……ｯ



頭痛とノイズが 気持ち悪い…、



目の前が 霞んでくるー…、



足元がおぼつかない…。




『…(怖い 怖い 怖い 怖い 怖い 怖い 怖い 怖い)』



ここから 逃げなきゃ…、



怖いー…ｯ…



『…ｯ 誰か…！！』



誰か 助けてー…ｯ



足元がおぼつかないせいで 何度も転ぶが それでも 私は 構わず走り続けた…。

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