【SERVAMP】吸血鬼の憩いの場 ３【女主】

133話 存在する長男と消えた長男 ページ39

や｢あらあら…御園坊ちゃんのお友達ですってねぇ…メイド長のやまねと申します。｣


そう言って お茶やお茶菓子を目の前に出される。


『あ…あの…これは…。』


さっき迄の重くるしい雰囲気はどこへー…。


真｢あの！…俺達 御園に会いに来たんです。…御園は…((？｢御園とはもう あまり遊べないよ。｣


城田くんの声に答えたのは 小さな子供達だった。


真｢……え？｣


？｢御園は最近 "おとな" になってきたからね…。｣


？｢このおうちの"長男"としての自覚がでてきたよね。｣


『…(長男…？)』


あれ…それじゃぁ…有栖院さんは…。


子供達に好き勝手に言われてる有栖院くんの事を なんとも言えない気持ちで思い浮かべながら、"長男"であるはずの 有栖院さんの事を考える。


？｢御園は もう遊ばないよ。｣


真｢あ…でも 御国さんは？あの人なら悪ノリして遊んでくれそうじゃん。｣


？｢｢｢みくに？｣｣｣


城田くんが 笑いながらそう言うとー…

さっきまでの穏やかな雰囲気が 急に無くなった。


？｢誰？｣ ｢誰？｣ ｢誰？｣ ｢誰？｣ ｢誰？｣


ざわざわ と … ゾッとする様な顔で 騒ぎ始める…。



真｢えっ…？ ;; ｣



思わず この子達を…


ー…怖いと思ってしまった。



真｢み…御園には お兄さんがいるだろ？
蛇に変身する吸血鬼(サーヴァンプ)を連れてて…((や｢さぁ…存じ上げませんねえ…｣



『…(な…何…この感じー…)』



や｢この家に真祖(サーヴァンプ)は"色欲"のリリイだけ… この家にご子息は"長男"の御園様だけー…、｣



まるで 有栖院さんなんて存在していない…とでもいうように話すやまねさん…。



『(何かー…変だ…)』



その時ー… 突然後ろから声をかけられる。



？｢あのね、城田真昼…ここは 吸血鬼と人が共存する "完全独立国家"

王様の機嫌を損ねないでね？｣



驚いて 振り返ると、そこにはー…



門｢御園の友人だそうだね…はじめまして。
父親の有栖院 御門だ…このお茶会に同席してもいいかな？


ー… "有栖院家(ふしぎのくに)"へようこそ。｣




優しそうだけど…どこか読めない笑顔の…有栖院くんのお父さんが立っていたー…。

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