81話 ページ41
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騎士団が囮になってくれたおかげで、こちらの防備は薄かった。
結界を通り抜け、裏口から堂々と屋敷に入る。事前に人がいないか確認していたため、誰にも会うことはなかった。
屋敷のなかは明かり１つ付いておらず、人一人もいない。
しかし、それは一般人から見ると、だ。一般人ではないサクヤには当にこれが幻覚魔法だということが分かっているためゆっくりと目を閉じる。
頼れるのは耳と嗅覚と第六感だけである。昔から闇の中で生きていたから視覚が使えなくても影響はない。寧ろ邪魔になるだけだ。
ターゲットの場所を見つけると、迷うことなくサクヤは歩みを進める。
途中で何人かの護衛らしき人と会ったが、愛用のカマ【宵闇】で殺した。
暫く歩き、ターゲットの部屋まであと数メートルとなったとき。ふと真後ろに微かな気配を感じた。本当に微かな気配だ。
反射的にコートの裏に忍ばせておいた小さなナイフを”それ”に向かって投げる、が。当たった感覚がない。
刺さった音も無かったが、その代わりにパシンッとナイフを掴む音が聞こえた。
(僕のナイフを掴んだ…だと！？)
兵士にも見えないような速さで投げた筈だったが、それを掴む事ができる相手は、かなりの実力者だ。
どうやって殺そうかと考えていたサクヤに、その人物が口を開いた。
「久しぶりだな、紅蓮の死神。」
指を鳴らす音が聞こえた途端、幻覚魔法が破れ屋敷は明かりのついた屋敷に戻る。
その時サクヤは初めて前の人物の正体に気がついた。
「…………ジャック？」
「やぁーっと気づいたか、こんのど阿呆！！会った途端ナイフ投げやがって。ちゃんと周りを見て行動しろ！！ったくお前は………」
一人で怒り出す黒ずくめの男。彼はサクヤの同業者つまり殺し屋【切り裂きジャック】通称ジャック。本名ではなくただの二つ名だ。そう呼ばれる理由は……よく分からない。
サクヤがこの世界に入ったときに偶然会い、今では兄弟のような関係になっている。
顔はフードで隠れているが、長い付き合いだ。おおよそは予想出来る。
正直ちょっとウザイ。嫁か。そう口に出せばゲンコツが返ってきた。これ地味に痛いし…
てか、こんなに大きな声だったら見つかるんじゃない？
「……ところでジャック、何しに来たの？」
「仕事で来たんだ。」
「仕事って？」
目の前のジャックに尋ねる。
「俺の仕事はこの家の当主の殺害だ。」
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如月唯奈(プロフ) - 今日から新しい時代が始まりました！今時代(？)こそ良いことが起こりますように！そして、この小説で一位をとってみたいなんて、贅沢を言ってみる(笑)これからもよろしくお願いします！ (2019年5月1日 3時) (
レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 黒桜さん» コメントありがとうございます！久し振りのコメントなので嬉しいです(*T^T)更新は遅くなりますが、これからもよろしくお願いします！ (2019年4月17日 18時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
黒桜(プロフ) - ストーリーも、イラストも私の大好きな世界観です!毎回更新楽しみにしています! (2019年4月16日 22時) (レス) id: 81872cb428 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 暗黒桜さん» ホントだ！ありがとうございます！ (2019年3月23日 7時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
暗黒桜(プロフ) - 如月唯奈さん» 57話が2回ありますよ！ (2019年3月23日 0時) (レス) id: 9ef58b7b9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャル(如月唯奈) | 作成日時：2019年1月15日 22時
