73話 ページ32
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「……げ。」
手にしていたものは、細く長い棒状。その先にはかき爪のような猛禽類の嘴のような大きい、鎌。
サクヤの生成した魔闘器は大鎌だった。
────マジかよ。
思わず溜め息が漏れた。
それは、サクヤの本当の魔闘器は、大鎌の【宵闇】。
新しく生成したこの魔闘器で戦えば、手加減もしにくいし、いつもの戦い方の癖が出てしまうかもそれない。
しかしもうこれは、後の祭。
もう一度やり直すのは不可能であるため、仕方なく名前をつける。
「そうだな………じゃ、【暁】とでもするか。」
そう呟いた途端、頭のなかに大量の情報が流れ込んだ。
────へえ、これはまた便利な固有魔法だなぁ。
【宵闇】の固有魔法とかけ離れていた事が唯一の幸いだ。
「おおーーい！サクヤ〜！大丈夫か？」
時間がかなりかかっていたらしく、ベイルの心配した声が聞こえた。
皆の所へ戻ると、ロア、ラミア、ベイル、ソフィアの４人はサクヤの魔闘器【暁】をまじまじと見る。
「見事なまでに、真っ黒だな。」
「それ、重いの？」
ソフィアが【暁】を指差し問う。
「うーん、思ってるほど重くはないよ。かといって軽いって訳でもないね。」
笑顔を造り答えた。
確かに重そうに見えるが【宵闇】に比べたら、こんなの重いのうちには入らない。
持つものによって重さや大きさを変える【宵闇】だが、それでも重いのだ。
「……全員終わったな。では各自自主練だ。次回の授業までに使い馴れておくように！」
ガルシアの言葉に全員が、はーい。と口を揃える。
「あ、あれ…？俺まだなんだけど……」
勿論ベイルの呟きに返事をする者はいない。
──────────
暫く練習をしていると、斜め前から視線を感じた。横目で見ると、その正体はロアだった。
サクヤの鎌の使い方と動きをじぃっと、見ているが、それに気付かない振りをする。
勿論、その動きは学生レベルに合わせているので、怪しまれていない筈だが……
やがてロアがこちらへと歩みを進める。
「………馴れているな。」
「…そう？」
「どこかで使った事があるのか？」
────確実に怪しまれている。
「実は、僕の従姉妹の女の子が同じ魔闘器でね。１度だけ使わせてもらったんだ〜。」
苦笑したような顔を造り、咄嗟に思い付いた嘘を言う。
「そうか。」
彼はそう言うともとの場所へ戻り、練習を再開した。
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如月唯奈(プロフ) - 今日から新しい時代が始まりました！今時代(？)こそ良いことが起こりますように！そして、この小説で一位をとってみたいなんて、贅沢を言ってみる(笑)これからもよろしくお願いします！ (2019年5月1日 3時) (
レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 黒桜さん» コメントありがとうございます！久し振りのコメントなので嬉しいです(*T^T)更新は遅くなりますが、これからもよろしくお願いします！ (2019年4月17日 18時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
黒桜(プロフ) - ストーリーも、イラストも私の大好きな世界観です!毎回更新楽しみにしています! (2019年4月16日 22時) (レス) id: 81872cb428 (このIDを非表示/違反報告)
如月唯奈(プロフ) - 暗黒桜さん» ホントだ！ありがとうございます！ (2019年3月23日 7時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
暗黒桜(プロフ) - 如月唯奈さん» 57話が2回ありますよ！ (2019年3月23日 0時) (レス) id: 9ef58b7b9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャル(如月唯奈) | 作成日時：2019年1月15日 22時
