#04 ページ4
「どうしてここにAが？
それも何でイデア先輩と御一緒に？」
「えっと…一応うちの寮生なんで…」
「えー！Aがイグニハイドって意外〜」
男の子…いやA氏の頭をくしゃくしゃと撫でるフロイド氏。心なしかA氏もビクビクしている。
陽キャの距離感怖い…
「フロイド、あまりAを怖がらせないで下さい」
「アズール〜！何でAが入学したの教えてくれなかったの〜！」
紅茶とオレンジジュースを持ったアズール氏が
リーチ兄弟をなだめる。
「そもそも僕だって知らなかったんですよ。
親から連絡も来なかったですし…！！」
「まあまあ、イデア先輩もわざわざお越しくださったんですし折角なので楽しいお話をしましょう」
今度はジェイド氏がアズール氏をなだめる。
楽しいお話…そんな陽のオーラしか感じないイベントに強制参加とか…
「じゃあAに関する質問タイム〜！
ホタルイカ先輩も何か気になることあるでしょ？」
「えっいや別に」
「Aの年齢が知りたい？
Aはねぇ、オレらの7つ下で10歳だよ〜」
突然始まる質問タイム。
フロイド氏も聞こえちゃいけないナニかが聞こえている。
にしてもA氏は10歳だったのか…
NRCに飛び級制度があるのは知ってたけど。
「それとAは人見知りが故に無口なんです。
幼馴染みの僕らですら声を聞いたことがないくらい人と話すのが苦手でして」
「そーそー。絞めても何しても絶対に声出さないの。くしゃみも無音」
ジェイド氏が残念そうに話す。
それに賛同するフロイド氏。さっきからA氏が怯えている理由が分かったかもしれない。
「次はイデア先輩とAの関係を伺っても？」
「そこまで面白い話じゃないと思いますぞ？」
「いえ、これは兄として知っておきたいだけですのでお構い無く」
アズール氏にここまでの経路を全て話す。
ヤマ無し、オチ無し、意味無しな話にも関わらずアズール氏は真剣に聞いてくれた。
こういうところは兄っぽいかもしれない。
「なるほど、確かに面白くもありませんでしたね」
ごめんなさいアズール氏はアズール氏でした
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作者名：如月るむ | 作成日時：2023年12月8日 20時
