彗星の如く ページ21
小瀧side
兄ちゃんが消えた
と、同時に俺の感情も抜けた気がする
殴られ蹴られ時には切られ
もちろん昔からの傷痕も少なくはないけれど
圧倒的に増えた
でもそれ以上にうちには異変が起きていた
段々使用人たちが家から消えていくのだ
時々泣いている使用人を見ることもあった
でも別に俺には関係ない
おとんにどう抗ったって高校を卒業すればいよいよ俺も
一般人最後の1年やな
新学期の1日目、ただ気合いを入れることも無くすうっと春の空気を吸い込む
帰ったら今日はまたリボルバーの的当てかな
もう流石に殴られる、どうしよう、なんて感情もないし、遠回りして帰ろうなんて気もない
流星、元気かな
あれから2年か、1回も会わんってことはもうこの辺ではないどこかで幸せに暮らしてるのかも
ってかあれから姉ちゃんも帰ってこおへんな
みんな俺だけおいてどっか逃げてもうたな
…連れてってくれてもええのに
街を外れた山の奥にある俺の家
…なんかやばい音してるんやけど
いつもは練習場でしかしない銃の音
…これ帰らん方がええんちゃう？笑
なーんて、俺が住んでるとこ潰れてもうても困るんやけどなぁ、一応帰る家はここしかないんやし
高校生のバッグからは普通出ないであろうホルスターを装着して愛用のリボルバーをセット
そーっと入り口から中を覗くと血だらけ
上の階から音がする
…俺の部屋汚されてませんように
とか考えてたら途端に音が止んだ
ってか今日侵略とかなんやねんー
って思って入ってったら衝撃
倒れているのは顔見知りばかり
え、敵誰も死んでないん？
もしかして終わった？
おとんに勝てる人なんて俺に勝てるわけないやんけ
…でもあわよくばおとんには殺されて欲しい、なんて
おとん、ごめんな、悪い息子で
とりあえず音が止んだのでそーっと上に上ってみる
多分おとんの部屋かな、あ、ドア開いてるやん
ちらっと覗くつもりが腰元のリボルバーを壁にぶつけて音が鳴る
あ、やべ、死んだ
｢おい、誰やてめぇ、手を挙げろ｣
銃口がこっちに向くから咄嗟に手を挙げたけど
それより先に口が開いた
｢流星─｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 417人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月なつ(プロフ) - ニコニコさん» コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年10月7日 8時) (
レス) id: e4d9d6f26f (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコ - まじでこのお話が大好きですこれからも更新頑張ってください！！ (2021年10月6日 23時) (レス) @page35 id: 43a86f40a2 (このIDを非表示/違反報告)
如月なつ(プロフ) - もちさん» ぴゃー！！！(By重岡)(？？？) (2021年9月17日 22時) (レス) id: e4d9d6f26f (このIDを非表示/違反報告)
もち - 神ちゃんが可愛いすぎるぅぅぅぅ！！ (2021年9月17日 20時) (レス) id: e736566183 (このIDを非表示/違反報告)
如月なつ(プロフ) - もちさん» コメント、評価ありがとうございます。今から泣いてきます(？) (2021年9月11日 23時) (レス) id: e4d9d6f26f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：如月 なつ | 作者ホームページ：
作成日時：2021年2月18日 0時
